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子供が遊ぶのを見るのが好き

 投稿者:管理人iPad 2737  投稿日:2019年 6月 3日(月)16時25分10秒
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     つらいことばかり書いてきました。今回は心和むことを書きます。
   小生は、女の子が好きです。ま女子高生あたりも好きですが(嫌いではないですが)、女児が好きなのです。小生の高層団地からは近くの公園が二つ見えます。そこで子供達の声が聞こえると、年も忘れて気持ちがほぐれます。ま、ここ大島は年寄りと若いお母さんと子供が多いです。小生は外出は、通院時も買い物も銭湯の時も自転車ですが、よく目の前を杖ついた(あるいは車椅子の)お年寄りや自転車の母子に出逢います。とぼとぼ歩くお年寄りは同情もしますが、ああはなりたくはないですね。自転車のママはまあ運転が上手、ですが、ヒヤッとすることもあります。小生同様、日々の生活にチャリは不可欠なのですね。
   近くの銭湯の目の前も公園になっていて、時計塔があって、五時だかにチャイムがなります。その頃によく小生もお風呂屋に行くのですが、まあその時間は年寄りがいっぱい(それも禿頭の爺さんばっか)。小生同様ヒマなのでしょうか、ね。(八時頃行くと若者が来ていたりする)。
   たまに公園の中にチャリを止めて周囲を見ていることがあります(といっても半年に一回か二回かな)。子供達の遊ぶ姿を見ているのですね。あるいは、近くのダイエーで買い物をする時も子供がいますね。ファミレスにいる子供達。もう楽しくてしようがないのか、周囲を駆け巡りますね。中には何がお気に召さなかったのか、わあ、って泣いてしまう子もいますね。
   小生は教師をやっていましたが、20代の時はいわゆる塾で、小学生も教えていました。ま、中にはしょうもない悪ガキもいますが、きほん、可愛かったです。

   「土佐日記」の最後に、せっかく京都まで帰ってきたのに、一緒に帰れなかった女児、のことを思うシーンがありますが、ま現地で亡くなってしまったのですね。松の根の窪み、そこに小松が生えてきているのを見て、わが子への思いが募るですが、昔から子供(小松)は宝、だったのですね。

   そんな子供を殺してしまうなんて。子が可愛い、という気持ちはなかったのでしょうか。
 
 

とんでもない悲劇的人生

 投稿者:管理人iPad 2700  投稿日:2019年 6月 2日(日)16時34分18秒
返信・引用 編集済
     川崎の殺傷犯、岩崎隆一を考えると、こんな悲劇的人生があるのかと思えてきた。職も持たず、友もおらず、もちろん結婚はおろか異性との付き合いもなかったのだろう。こんなのあり?というほど凄絶な人生だ。

   伯父伯母とも正月以来、会っていないという。遺体確認のため現場に出かけてもあまり会っていないため本人確認が出来なかったという。えー、と耳を疑う話だ。社会生活を絶つ、ーこうしたことにどのようにしてなったか。
    よく職場を変える人は、職場の人間関係がうまくいかなかったといわれる。しかしふつうなら生活のため、いやでも次の職場を探すし、希望のところでなくてもそこで職につかねばなるまい。小職など、いろいろな学校・予備校の面接を何度受けたことか。実家から離れていたから絶対生活費は稼がなければならなかった。その点、岩崎容疑者は、伯父伯母というていのいい保護者にかいぐるみになった。なんだこれ、これだけで小職は同情出来ない。甘ったれるな、である。
   だが彼の不幸は、こういういい親族がいたことに始まるのだろう。追い出せばよかったのである。ホームレスにでもなって、現実の厳しさを知ればよかった。冬は暖房があり、夏はたぶん冷房もあったろう。食事は伯母が時たま用意していたという。80歳代の老人にである。そして礼もいわない。
   まったく社会意識を欠いている。アリ以下だ。今度のじけん、そして結末も理路当然の結果ともいえよう。しいていえば、容疑者は自分の立場が不本意だということだけはかんじていたようだ。ならどうしたら打開できる?彼にはその知性がなかった。またひとを傷つけることの意味も、その傷みをかんずる感受性もなかった。要するに、人でなかったのである。
   自分身近にこんなやつがいたら、自分はどう対応するだろう。思いつくのは、こいつこそが透析の患者になればよかったということだ。自らの宿命を感ずるだろうし、人の恩も、社会というものも初めて感じるだろうからである。
 

pc・スマホを持たない生き方

 投稿者:管理人iPad 2651  投稿日:2019年 5月31日(金)14時49分0秒
返信・引用 編集済
      川崎の連続殺傷事件についてこちらでも書いてみます。おおよその受け止めについては群系掲示板に書いたのですが、容疑者の岩崎隆一の自宅にはパソコン、スマホともなかった、ということは当方にはなるほどと思えました。今の時勢で、この二つのどちらも所有していないというのは、大変少数派に属しましょう。80歳代以上の高齢者ならともかく、51歳で所有していないということは、端的に容疑者の非社会性、人とのコミュニケーションの決定的な欠如がうかがわれます。いま現在、ガラ系も含めて携帯電話の所有率は9割を超えていたと記憶します。iPadなどのタブレットは2割程度かな(今は3~4割になるのでは。推測)。それだけ、これらはコミュニケーションツールとして、いや情報ツール、娯楽機器として、現代人の持ち物になっています(人によってはテレビ以上の媒体となっていることでしょう)。中高生など、スマホがなければ日々を送れない、というほどです。
   それをどちらも持っていなかった。これは岩崎容疑者の原始人性(言葉は悪いが)を表していると思います。すなわちこれは端的に現代社会にコミットしていないことを表しています。ふつうの勤め人なら会社や学校にパソコンがあって、仕事上、その端末に触れることは日常的なことでしょう。デスクワークでない、いわゆる肉体労働の方でも仕事の段取りで仲間と相談、打ち合わせのために携帯は必須、だと思います、今時は。
   当方などは学校勤務の際、中間期末試験の際、パソコンルームに入るのは普通のことでしたし、ちょっとしたプリントも(当時は)ワープロでしたが、そうした機器は必須でした。IT時代になって、パソコンをもっていない人は、人間関係があまりない人なのかな、とも思うようになりました。すなわち人間関係が出来ていればメールのやり取りはするし、パソコンの購入やセッティングも友人同士お互い助け合うと思うからです。この社会で生活していく以上情報は必須だし、仲間同士の連絡・消息も必須のことだからです。だから、パソコンも携帯もどっちもないで済ませている人は、現代社会と隔絶して生きているひとと思えます(それでも、パチンコや競馬などはやめられない、ということで社会と接点を持っている人もいますがね(笑)。
   むろん、いわゆる読書人で、PCなどデジタル機器に疎いという人はいます。同人の故野口氏がそうでした。国会図書館での検索がデジタル化されて使いづらくなりました、と不満を漏らされていたこともあります。こうしたきちんとした読書人などで、あえて周囲もパソコンなど勧めず、その人の生き方を尊重しているケースもあるでしょう。でもこんなのは希少中の希少例でしょう。
   昭和末平成以降生まれで、こうしたデジタル機器を使わないという人はほとんどいないでしょう。が岩崎容疑者のように1968年前後の生まれだと、まれまれそうした機器に出会うことなく人生を送った人もいるのでしょうか。しかし(当方は詳しくはないが)、マジンガーZ、だとか宇宙戦艦ヤマトだとか、仮面ライダーとかそういうアニメで育ったとすれば、いわゆるゲームに興じたはずだし、PCともすぐ近在にいたはずだと思料します。忖度するに、岩崎容疑者は友達とそうしたゲームにも興じたことがなかったのかな。
    実に実に珍しい人格と思えます。よく本に夢中で友達作りもしなかったという秀才は聞きますが、格別本も勉強も好きでなく、友人と遊びもしないとしたら、日々何をして過ごしていたのか。何か没頭する趣味があったのか。そういうのがなくて、ただただ何かしらの妄念、復讐の念を日々蓄積していたとしたらー。

   問題の核心ー。
   彼のような、非社会的な人間、人との交通ができない人間、だから逆に社会に怨恨を持つに至る人間の問題にはどう対処していったらいいのか。一つは社会防衛のために(いとしい子供を守るために)、今一つは彼自身のために、彼が納得のいく人生を送ることが出来るために。こういう“不幸な”人生を送らないで済むように。これは、今日の情報社会が当面する大きな問題でありましょう。
(容疑者がパソコン・スマホを持って、自分の意見をこうしたSNSに発信出来ていたら、事情はだいぶ違ったかもしれませんね)。
 

その器の俳優

 投稿者:管理人iPad 162443  投稿日:2019年 5月24日(金)17時32分39秒
返信・引用 編集済
     ご投稿が少ないので、話題の一つもあげますね。

   さきほど、「白い巨塔」を見てしまいました。夜放送分の再放送でしたが、何度もリメイクされているこの山崎豊子のドラマ。やはり惹きつけられる魅力はあるなと思いました。ドラマの骨格、筋立てもそうですが、キャストの俳優に魅力があるのだな、と思いました。主役の財前五郎は例によって岡田准一。それの上司の東教授に寺尾聰。もう一人の教授に松重豊、そして財前の義父役に小林薫、という一級役者ばかりです。ただ財前の同級のライバル・里見医師は松山ケンイチで、少し役不足かなと思いました(昔、田宮二郎の時は山本學でピッタリだった)。【追記】翌日続編を見ましたが、松山の里見医師、思ったよりはまっていました!
    それにしても岡田准一は主役にピッタリだな、とまたも思いました。大柄でないし、年齢も38歳と飛び抜けて若いのに、老成した演技。小柄でも主役を張れるのは水谷豊もいますし、ドラマの主役は高身長でなくてもいいのだとおもいました。
   器、だとかその器でないという言い方がありますが、恐れ多くも今上陛下も大柄ではないのに天皇としてご立派な姿でした(弟君よりも天皇にふさわしい)。国の指導者も小柄でも指導力あるという感じはプーチンなんかその例でしょう。
   逆にデカイだけでロクでないのは習近平やトランプ、安倍ですかね。中国は毛沢東以来、ろくな指導者がいなかったですが、唯一毛に逆らった鄧小平が今日の経済的豊かな中国の土台を築いた指導者でしょう。

    ついでにお笑いについても言及すると、いわゆるビッグスリーといわれる、タモリ、たけしは相応の存在という感じがするが明石家さんまはまったくいいとおもわない。笑いながら台を叩くあの芸はなんだ。またマツコデラックスという大柄な芸人も存在がいやだ。
   ナインティナインの岡村隆史や爆笑問題の田中裕二は面白いし、相方よりもちいさいけれど存在感がある(ナイティナインの相方は全くつまらない)。田中は太田を支えてきたが最近は彼の方がコンビの主役だ(特にバラエティの司会では。太田がくだらん冗談を言うと、「なんでだよ」と田中が半畳を入れるのは絶妙)。
 

関東同人誌掲示板の在り処

 投稿者:梨の木人間  投稿日:2019年 5月20日(月)10時31分26秒
返信・引用
  アジア文化社という出版社が責任者です。
住所は〒158-0083 東京都世田谷区奥沢7-15-13
責任者は、五十嵐勉さん。
メールアドレスは asiawave@qk9.so-net.ne.jp
 

“パジャマ・ラバーズ” 濱口佳子 / 『徳島文學』 第二号

 投稿者:荻野央  投稿日:2019年 5月17日(金)14時24分55秒
返信・引用 編集済
  ◆「心疾患を持って生まれたため、幼少期から病院で過ごすことが生活の多くを占めた。そのせいか、世間にとって病院が異質な場所であることを知らずに育ったのだろう。」

編集後記を拝見すると徳島文學協会の発起人として力を尽くされ、三十歳の若さで亡くなられたとある。作者の心境や「生きる」ことについての思いが語られているが、後記では、このエッセイは作者の掲載意思によるものでなく、ご家族の了承のもとに編集部が掲載したという。
我々は或る若い女性が病と闘いながら、ほぼ人生の大半を病院内で過ごしながらも地元徳島で文学の強い光を放射したということを知る。もとより私がご本人を知る由もない。<私>が圧倒的な死の予感下で「生」を見つめ続けた烈しい思いを受け取り、<私>が夢同然の希望を持ち続けている人であることに驚いてしまう。これは烈しい意識だ。

◆「そんな私にもささやかな夢がある。デートをしてみたいのだ。」
◆「ある日、外来の待合廊下から雰囲気のある音楽が聞こえてきた。「今日は休診日のはずなのに?」と訝しみながら、一組の男女が膝枕をして長椅子に寛いでいた。音楽は二人で持ってきたらしきラジカセから流れているものだった。人目を離れ、二人だけの時間を過ごしにきたのだろう。中庭から入る日差しが、横たわる女性の青い病衣を照らしていた。それは絵本でもなく、テレビドラマでもない。私は時間を忘れてその場に立ち尽くした。」(これがタイトルにかぶさる)

作品の中で最も美しい場面。横たわる病衣の女性の没我の瞬間は「私」の夢の瞬間であり、柔らかな太陽の光はその瞬間を際立たせる。この描写の後に作者の死生観が綴られ、その思考の過程はここでは記せないが、次の文章に集約されているように思う。

◆「多くの人は「死」を身近なものとした時、自分の「生」に気付くのかも知れない。」

そして作者は死と生が意識として重ねられるときに、自分の中に「命の鼓動」を確かめられると結語した。この生命についての形而上学が何と自然に結晶していることか。
また、「デートをしてみたい」。つまり恋をしたいという夢のような希望は、私でも「いい詩を書いておきたい」という、夢のような「ではない」実践可能な文学活動と質的なレベルは同じではないだろうか。作者の夢想のうちの「デート」なり「恋」への淡い願望は、彼女の"拠点"の厳しさ(死への不安)において、同人誌活動に力を尽くしている人々の願望と同じレベルではないだろうか。と言うのも「淡い」という形容は「したたかに」という形容に通じていると思うからだ。

作家は自身の”拠点”を、つねに確実に厳しく意識しておかなければならない(と私はいつもそう思っている)。猫族のように歩くときはいつも爪を立てなければならない「地面」が、あるいは、にこやかに職場で和むカフカが、実家という独居房において、ひっかく「壁」のように。(カフカの場合、「書く」を「ひっかく」と呼んだ) 猫族はサファリの世界に生き生きと動きまわり、カフカは現実と主観の合い間に、自身の文学に苦しみながらも飛翔している。まさにカフカ(鳥)のように飛ぶ。
爪を立て、飛び立とうとした濱口氏の”拠点”はどこにあったのか。このエッセイを読むことでは、大切なポイントはここにある。

命をかけて文学の光りを放つ人。そういう人に私は会いたいと思う。
 

関東の住所が 分からない

 投稿者:t金田百合  投稿日:2019年 5月15日(水)05時52分14秒
返信・引用
  ゆり ハッセー(ペンネーム)です。
 お送りしたいのですが、関東の住所がどこに書いてあるのか 分かりません。急ぎませんので、教えていただければ 送らせていただきます。
 よろしく お願い致します

http://www.jp1poro

 

“むじな”久保訓子 / 『徳島文學』 第二号

 投稿者:荻野央  投稿日:2019年 5月14日(火)15時23分42秒
返信・引用 編集済
  我々は眼の前の風景を(現実)、愛する人の思い出を(記憶)、そして希望と失望(観念)を言葉に”変換する”とき、たいていは直截的表現になる。たとえ表現者がサラリーマンであっても詩人であっても同じだ。それはそれである、それはそれ以外の何ものでもない。それら対象は、ただ一面しか持たぬという厳然たる事実だが、ところで、強い個有の思考と視線の”うねり”によって、とんでもなく意外なその対象の別の現れを知ることもある。「厳然たる事実」は真実ではないらしいのだ。作家の個性は千差万別だけれども、強く輝く作家が強く輝かしい文章で対象の新たな一面を構成することになるという当たり前のことに気づくとき、読者はびっくりする。強く輝く個有の”うねり”を覚えさせる作家。例えば『日記』のカフカ。例えば『チャンドス卿の手紙』のホフマンスタール。例えば・・・。
久保訓子氏はその稀なる作家の一人であると私は思った。

主人公の<わたし>は、晴耕雨読の暮らしを望み新薬製造の仕事に嫌気をさして退職した主人に連れられ、彼の生家で暮らすことになったが夫はあっけなく悪性の癌で死んでしまい、<わたし>は義父とふたりで深い山の中の集落で生活することになった。
山の遠くから鹿が啼くのが聞こえ、庭先で猿どもが柿の木を揺さぶって悪さをする。少し恍惚気味の義父は焼酎を飲みながら「わしは幾つになったのか?」と<わたし>に何度も質問してそのうち寝てしまい、気になって様子を見にいくと<わたし>は義父が安らいで寝ていて、蒲団の上に蒼ざめた狛犬が座っているのを認め義父がうなされているのを見た。ここから<わたし>の少しく不可解で異常な視線がモノを捉えていく展開となる。
<わたし>の顔に毛が生えているので毎日毛抜きで抜いている場面から小説が始まる。

◆「ひえきった焼酎を一杯/しずかに飲んでワラの枕に頭をのせたら
どんな夢が見られる?/夏のパリから絵はがきが飛んできて
美しいマドモアゼルはたくさんいたって/老婆になるとヒゲだらけになるだけ」
(『電機冷蔵庫には』、田村隆一)
女性にヒゲ?? 古きヨーロッパでは髭だらけの女が不通に生活していたという記録が残されているが、<わたし>の毛は髭ではない。どうやら<わたし>はあたかも猿のような、穴熊(むじな)のような顔面に変容しているらしい。それは<わたし>の錯覚なのだろうか。しかし「事実」として毛は生えて<わたし>は抜かなければならない。さてこの「事実」も不可解なものであるようだ。小説は<わたし>の視界に映るモノの気配を感じ、それについて行動していくことで構成される。
寝ている義父の上に座る狛犬を、隣室で眠る<わたし>の耳に畳の上をさらさら足裏を擦って歩く「そいつ」の気配が、近所の仲良しの、みうさんの眼が黒色から灰色へふたたび黒色への変化が、みうさんの家へ余った大根の菜っ葉を届けていくとみうさんの義母が貉に見えることが描かれる。

◆「お義父さんの上には、昼の光で半透明になった狛犬が見えました。そんな光景が見えなくなる所まで早く行きたいと、杖に力を込めていました。(主人公は股関節を痛めている―評者) 空を黒い鳥が舞っていてずいぶん高いところに居るのに、ぴーろろろと耳の奥で声が聞こえました。黒い鉄のような冷たい嘴がわたしの耳朶に押し付けられています。ちょっと首を傾げてみました。鳥のものらしい目ん玉がごろんとわたしの眼窩に転がりこむのを感じました。じきに婆の姿が見えました。婆に見えたのですが穴熊、いや、むじなです。

この一連の描写をどう受けとめるか。或る場面から次の場面へ移行する時の、不可解な<変換>が強力に意味連関を超越して文章の構成を連続させている印象が鮮やかだ。散文詩に見えてきちんとした散文である。「むじなのよう」ではない「むじなです」と言いきれる断定の強さ。幻視ではないのだ。みうさんの婆やんはむじなで「ある」。グレゴール・ザムザは変身を無前提として這いずり回って生き、チャンドス卿は平凡な品々に神による美の秘密に感動する。同質である。このようなスタイルの描写の前に、私の批評的な感想はときどき立ち往生してしまうが、このスタイルの本質を論及するにはまた別項として論じたくなってしまう喜びもある。批評動機の楽しみである。

それから・・・義父は死んだ弟たちと会ったと<わたし>に言ったり、<わたし>の顔面には毛がびっしりと生えてしまうことになったり、相変わらず何ものかが歩き回っているのを察したり、鹿の啼き声が聞こえたり、集落の葬儀の流儀にさからって夫の亡骸を葬ったことを回想したりする。そして最後は、ふたたびあの黒い鳥が空高く旋回して、目を閉じると黒い鳥は大きくなって<わたし>の中へ転がり落ちて来て、<わたし>はそこにむじなを見た。(むじなの爪は<わたし>の毛を剃る道具にそっくりである。)

この作品にはストーリーは無いけれども、幻譚ではなく事実譚でもない。我々読者は作者が操る<わたし>の視界における対象の不可解な<変換>の威力を楽しむことができる。色々な寓意の探求もいいが、作者の連ねるこれら文章の(流れるような)不可解さという美意識を探求するのもいい。
生きている毎日、忘れ去られようとしている過去、見えそうな未来―それらの混合は、この威力の前に鮮やかに蠢動することをまざまざと実感した。

●「徳島文學協会」(事務局) 〒771-3201 徳島県名西郡神山町阿野字方子103
 

評論家たち

 投稿者:管理人iPad 162065  投稿日:2019年 5月12日(日)06時29分1秒
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      批評家といえば思い出すのは磯田光一や前田愛だ。磯田の「思想としての東京」や、前田の「都市空間の文学」でもって近代文学の時空間を知った。東京に住む自分らにとって既往の作家詩人、批評家が身近に思えた。「モダン都市東京」の海野弘、「感覚の変容」「青の時代」の川本三郎もその外延にいよう。逆に時代に焦点をあてたのは「昭和精神史」の桶谷秀昭、「北一輝」論の松本健一、あるいは「『愚者』の文学」(私小説作家論)の松原新一、などであろうか。また「メランコリーの水脈」「青春の終焉」の三浦雅士もいる。
   若手では内村鑑三論や信時潔(「海ゆかば」の作曲者)論の新保祐司か。また、「アメリカの影」「敗北の文学」の加藤典洋、『異郷の昭和文学―「満州」と近代日本』の川村湊、中上健次・村上春樹論の高澤秀次、むろん「物語論/破局論」から最近著の「蓮田善明」の井口時男もいる。
   さらに個別の作家論で影響されたのは堀辰雄論の小川和佑(伊東静雄論も)、大岡昇平論でデビューの樋口覺、梶井基次郎の鈴木貞美、小林秀雄論他の高橋英夫(「疾走するモーツアルト」)、同じく秋山駿(「内部の人間」)、芥川龍之介論では、同人(群系)だった野口存彌氏に影響を与えた平岡敏夫、関口安義(近著に「評伝 矢内原忠雄」)などがいる。「内向の世代」論の古屋健三、ノンフィクション作家の小関智弘などは丁寧なお手紙も頂いた。
  「群系」誌周辺では太宰治に親炙しその評論がある菊田義孝、詩人の安宅夏夫、父雨情研究はじめ、近代詩、漱石鴎外芥川太宰研究、そして大著「沖野岩三郎」の、先に言及の野口存彌がいる。周辺の研究者には堀辰雄研究の竹内清己がいる。さらに古典研究者としては万葉集の水島義治、太平記の兵藤裕己など、個人的に親炙した。
    ついでに夭折した女流研究者として、「メタフィジカルパンチー形而上学から愛をこめて」の池田晶子、『パンとペンー堺利彦と「売文社」の闘い』の黒岩比佐子は惜しまれる。

   もはや研究対象となった批評家としては小林秀雄、平野謙、本多秋五、荒正人、小田切秀雄、吉本隆明、加藤周一、江藤淳などであろうか。圧倒的に影響されたがいまはおく。本多秋五『物語戦後文学史』や加藤周一『日本文学史』はかけがえのないものだろう。そういえば最近物故された川西政明の『昭和文学史』(上中下巻)も貴重だ。

                                    ◯

  「群系」誌では、批評・評伝の連載がつづいている。島尾敏雄(石井洋詩)、藤枝静男(名和哲夫)、村上春樹(星野光徳)、野口雨情(東道人)、石原吉郎(荻野央)、中野重治・泉鏡花(小林弘子)、大岡昇平(関塚誠)、伊藤桂一(野寄勉)などだ(野寄は集英社版『戦争×文学』についてこれまで12回に渡って解説をつづけている)。その他色々な作家詩人批評家を幅広く論じている土倉ヒロ子、市原礼子、間島康子、近藤加津、井上二葉などの女性陣は視点もいい。最近では和辻哲郎論連載の大堀敏靖、保田與重郎論の草原克芳などはポレミークな同人だ。島崎藤村を論じた澤田繁晴、童謡論・小林秀雄論の永野悟は創刊以来の編集部。有力新人として、山中千春や坂井瑞穂がいる。やはり、依り代となる雑誌があってこそ、好きな作家詩人批評家への研究も続けることができよう。
   批評・研究系の文芸同人誌として歴史・実力があり、一昨年には富士正晴全国同人雑誌大賞を受賞、昨年には創刊三〇周年を迎えました(京王プラザホテルで記念の会)。どうぞ関心のある方はコンタクト下さい。

http://gunnkei2.sakura.ne.jp/index.html

 

批評の衰退、について

 投稿者:管理人iPad 162034  投稿日:2019年 5月 9日(木)20時37分58秒
返信・引用 編集済
     同人誌や、文学の研究会というのはいま、どうなっているのだろうか。前世紀にわれわれがやっていた戦争文学研究会のようなもの、いま若い人の間で行われているのはあるのだろうか。むろん大学や学会がらみの研究会はあるだろうが、任意の、自主的な文学研究会はどれだけあるのだろうか。
   むろん、『文藝年鑑』を繰ってみると、まだ相応に全国には文芸同人誌なるものはある。むろん短歌や俳句関係のものが圧倒的であるが、小説・評論の部や、詩誌などもまだ相当数あるようだ。一つ一つの同人の人数は問わない。二、三人でやっていても立派な雑誌はあるだろう。しかし、問題にしたいのは同人の年齢・世代だ。はっきり思えてしまうのは、20~30代の文芸誌は本当に少ないだろう(マンガ同人誌になってしまおう)。ましてや、われわれの「群系」誌のような批評・研究をメインにするのはどれだけあるのか。
  http://gunnkei2.sakura.ne.jp/99_blank011.html#label4

    じつは文芸批評は、戦前戦後、文芸界に大きな足跡を残してきている。文芸評論家という存在が、十分存在価値があったのである(だからこそ、われわれもその後衛を引いているのである)。しかし現在はそれが続いていっていないのか。これはひとり文学のみでなく、政治や社会全体にたいする批評が減っていることではないか。何か意見を言うと、ウザいやつとみなされる風潮があるのではないか。これが懸念に過ぎないとすればいいのだがー。

    そういえば、「朝まで生テレビ」、最近は見ないがどうなっているのだろう。三十年前、平成になって誕生したこの番組は実に新時代であったのに。野坂昭如や大島渚、小田実、浜田幸一、さらに石原慎太郎、西部邁など、キャラクターが揃っていた。新元号を迎えたいま、どうなっているんだろう
 

大日本愛国党総裁

 投稿者:管理人iPad 161809  投稿日:2019年 4月20日(土)23時37分19秒
返信・引用
    いま思えば、数寄屋橋駅頭で声をからげて演説していた姿はむしろ大事な発言だったのではないか。この選挙のための収録でも言うべきことを言っている。壮士というのか、人間的立場で愛国を主張しているのでは。

https://m.youtube.com/watch?v=8xkXeltyYvU
 

スターリンの大粛清

 投稿者:管理人 iPad 1660  投稿日:2019年 4月 8日(月)11時38分11秒
返信・引用 編集済
     今更であるが、大戦前後、あのソビエト社会主義連邦で行われたスターリン政治のとんでもない所業は、いま改めて資料に接すると戦慄を覚えないではいられない。以下はWikipediaの「大粛清」からの引用だが、粛清された幹部の名前とともに、当時の処断の凄まじさがうかがえる。ー


大粛清
〉ソビエト連邦共産党内における幹部政治家の粛清に留まらず、一般党員や民衆にまで及んだ大規模な政治的抑圧として悪名高い出来事である。

   ロシア連邦国立文書館にある統計資料によれば、最盛期であった1937年から1938年までに、134万4923人が即決裁判で有罪に処され、半数強の68万1692人が死刑判決を受け、63万4820人が強制収容所や刑務所へ送られた[6]。

   ただし、この人数は反革命罪で裁かれた者に限る。ソ連共産党は大きな打撃を受け、旧指導層はごく一部を除いて絶滅させられた。特に、地区委員会、州委員会、共和国委員会は、丸ごと消滅した。

   1934年の第17回党大会の1966人の代議員中、1108人が逮捕され、その大半が銃殺刑となった。1934年の中央委員会メンバー(候補含む)139人のうち、110人が処刑されるか、あるいは自殺に追い込まれた。1940年にトロツキーがメキシコで殺害された後は、レーニン時代の高級指導部で生存しているのは、スターリンを除けばカリーニンだけだった。また大粛清以前の最後の党大会(1934年)の代議員中わずか3%が次の大会(1939年)に出席しただけであった。1939年の党の正式メンバーのうち、70パーセントは1929年以降の入党――つまりスターリン期の入党――であり、1917年以前からの党員は3%に過ぎなかった。党の討論機関たる大会と中央委員会は――終には政治局さえも――1939年以後、スターリンが1953年3月5日に死去するまでめったに開会されなくなった[7]。

  党指導者を目指してスターリンに対抗していた者は全て公開裁判(モスクワ裁判)で嘲笑の対象にされ死刑の宣告を受けた。ジノヴィエフ、カーメネフ、ブハーリン、トムスキー、ルイコフ、ピャタコフ、ラデックは非共産圏のイギリス、ドイツ、フランス、アメリカ、ポーランド、日本のスパイもしくは反政府主義者、あるいは破壊活動家という理由で、さらし者にされた上で殺された[8]。


同じく、「スターリン」の箇所から。
〉人民の敵
   キーロフが暗殺されると、スターリンは、トロツキー、カーメネフ、ジノヴィエフを含めた自身の反対勢力者たちを、陰謀に巻き込むための構想を抱いた[38]。調査と裁判は拡大していった[39]。1934年1月の第17回党議会においては過半数の代議員が彼の言いなりであった[35]。見せしめの裁判あるいはトロツキーやレニングラードの政治局員セルゲイ・キーロフの暗殺のあとに法律を改定する[35]。
   この党大会で選出された党中央委員会の委員および中央委員候補139人のうち、98人が逮捕・銃殺された。党大会の党員1,956人のうちの1,108人が、「人民の敵」(ロシア語враг народа, "vrag narodaヴラグ ナロ-ダ")(en:Enemy of the people) という烙印を貼られ、秘密裁判で死刑判決を受けると直ちに処刑された。スターリンは、裁判所に対して「人民の敵」と判断した者には死刑判決を下すこと、そして直ちに死刑を執行するよう命令していた。取り調べの際には「肉体的圧迫」、すなわち拷問を用いることを認め、罪を認めない者には拷問によって力ずくで「罪」を認めさせた。


   こうした歴史の事実を目の当たりにすると、ブレジンスキー(米国・元国家安全保障問題担当大統領補佐官)が言ったとかいうように、「共産主義は人類が経験した最大の狂気である」というのも納得である。「平等」の観念に取り憑かれて、旧社会の人々を排除・惨殺しないではいられなかった。これは毛沢東の中国も同じである。
   スターリンのソ連の問題は、日本人にとっても大戦後のいわゆるシベリア抑留という人類史上の犯罪となって現れた。

                                       ◯

    数十万人処刑などというのは、戦時中の我が国ではあり得なかったことである。ソ連、そして中国など、大陸の国家の非道・非人道がうかがわれる。
   以前からは、ソ連・ロシアというのはむしろ憧れの国であった。いうまでもなく、ドストエフスキー、トルストイ、チェーホフという大文豪が生まれ、チャイコフスキーという音楽家を生んだ国であった。しかし文豪が書いたように、元から農奴制を下地にしたツアーによるロシア帝国という苛烈な社会であった。先に書いたように、終戦間際のソビエト兵によるレイプ・惨殺はこの国の連中の非人間性も明らかになったということである(欧州における例もある。「カチンの森」事件など)。


 

中国人・ソ連人の悪逆非道

 投稿者:管理人 iPad 1510  投稿日:2019年 3月28日(木)22時55分42秒
返信・引用 編集済
    しかし、戦争中のこと、戦後のどさくさの時期のことを調べれば調べるほど、嫌になってきます。日本軍も悪いが、中国、ソ連もとんでもない残虐・非道の連中だとわかってきます。
   通州事件という、昭和12年に起こった邦人の惨殺事件はだいぶ前から知っていましたが、今回図書館でその関係の本が出たのを見まして、まったく中国人の残酷に恐怖・怒りを覚えました。通州は首都北京の一角にある城塞みたいなところですが、そこにいた邦人の家族、妻や子供を含む三百人もが、冀東保安隊という中共を含む中国人たちに惨殺されたのです。女はレイプ、ホトを突かれ、子供も含め四肢を切断、あり得ない殺戮をおこなったのです。当時日中戦争が始まったばかりでしたが、カメラマンとともに現地派遣された吉屋信子は、その惨状に悲憤慷慨しています。
    しかしあれから八十年、現地は首都の一角、高速道路や高層ビルが林立し、当時の面影はないそうです。同じ北平(ペーピン)内、ちょうど対局の西にある盧溝橋は日中戦争開始の記念碑として整備もされているそうですが、自分たちに全く不都合な通州のことは、まるでなかったことのように歴史から抹殺しているのです。

    同じような名前の通化事件というのは、今回初めて知ったのですがこれは終戦間際の満州で起こった事件で、この殺戮事件は、中国共産党兵・朝鮮人民義勇軍兵士たちによって集団的に起こされたようで、暴行・掠奪・強姦・処刑が行われ、やはり弱い婦女子が犠牲になったようです。後から乗り込んだソ連軍兵士の横暴も極まりない、白昼、女性をはだかにしてレイプするソ連兵。日本人は帝国主義者だから殺してよい、皆殺しだ、という、個人の人間性も失って狂奔したのでした。
    ソ連といえば、例のシベリア抑留という、とんでもない人類的犯罪もありますし、終戦間際のサハリン(真岡)事件もありました(攻めてくるソ連の恐怖に電話交換手の女性たちが自ら命を絶っていった)。

    日本人のわれわれからは考えられない残虐をなしうる驚き。民族・人種の違いというものがあるのでしょうか。通州事件の近著を書いた著者は、文明史家のハンチントンを引いて、明らかに中国など大陸の文明と、日本の文明は違うと分析しているようです。要するに肉食系と草食系の人種の違いですかね。

   スターリンや毛沢東の大殺戮、さらには金日成まで含めたかれらの大犯罪、しかしこれを暴き、批判するのは日本では保守派の言論人ばかりというのはどういうことでしょう。今更社会主義の本家たちに文句を言えないというのではないでしょうが、現在の国会での論戦は遠い歴史のことなんか、むろん眼中にないようです。

   今の日本、テレビをつければ、お笑い芸人というのが、面白くもない話をしている。電車内でスマホをいじっている若者は、ゲームか漫画か、ファッションか、に興じています。こんな古い話に悲憤する高齢者とは、全くの隔たりがありますね
 

梅崎春生の研究書

 投稿者:管理人 デスクトップ  投稿日:2019年 3月27日(水)21時07分0秒
返信・引用 編集済
   次号『群系』(42号)の特集には、《戦後の文学》もあります。ここには当然、戦後派作家も含まれます。もう10年も前ですが、同人だった方がそうした研究書を出され、『芸術至上』誌でも紹介したことがあります。ご参考のため、いま一度、群系掲示板での紹介文を引いておきますね。

             〇

『戦後派作家 梅崎春生』 戸塚麻子著  投稿者:管理人  投稿日:2009年 7月14日(火)14時09分

 戸塚麻子さんが、このたび以下の研究書を上梓されましたので、紹介しておきます。ご本は大学・大学院を通じて研究されてきた梅崎春生の作家・作品の集大成ですが、明快な文章、論理的展開で、あらためて作家の面貌の一端に触れた気がしました。

 タイトルに「戦後派作家」と題してあるのも、戦後60数年を閲したいま、かえって新鮮です。戦後派作家には女性がいないと同人の或る方が言及されたことがありますが、ここに女性研究者が、いわゆる戦後文学者の研究を世に問うのは、いよいよこうした文学流派の見直し、再検討の時代にはいっていく兆しの一つとも目されるのではないでしょうか。

 以下、ご本の目次を掲げて、ご紹介としたいと思います。

『戦後派作家 梅崎春生』 戸塚麻子著
目次
はじめに
第一章 戦前
  第一節 「地図」 第二節 「風宴」
第二章 戦後
  第一節「桜島」  1 梅崎における〈イロニー〉
           2 軍隊批判とそこからの逸脱―〈桜島〉の〈日常〉
  第二節「日の果て」1「日の果て」のモデル
           2〈運命〉と〈絶対的なエゴイズム〉
           3「独楽」から「日の果て」へ
  第三節「蜆」   1「蜆」のエゴイズム
           2〈イロニー〉と〈ニヒリズム〉
第三章 戦後の終焉
  第一節 五〇年前後 1 「行き詰まり」
           2 「行き詰まり」の作品化―「偽卵」から「庭の眺め」「空の下」へ
           3 〈フィクション〉の発生―「山名の場合」
  第二節 戦後の終焉 ―五二年前後
           1 「Sの背中」
           2 「春の月」
           3 「私は見た」
第四章 大衆社会化時代の到来
   第一節「砂時計」1 「砂時計」の構成
           2 「カレエ粉対策協議会」
           3 栗山佐介―大衆社会状況における人間疎外
           4 複数の佐介
           5 平沼修蔵―転変する日本社会
   第二節「ボロ家の春秋」
           1 「ボロ家の春秋」以前
           2 都市と郊外
           3 「オセッカイ」
           4 契約
           5 騙す/騙される
           6「憎悪」
第五章 高度経済成長の中で
   第一節 中間小説―五〇年代後半から六〇年代初頭
   第二節「狂い凧」1 「記憶」
           2 「狂い凧」梗概
           3 家族
           4 故郷
           5 運命
   第三節「幻化」 1 「幻化」
           2 「出戻り女」
           3 「小母さん」
           4 子供
           5 女指圧師
           6 丹尾
結論 「風宴」「桜島」「蜆」「私はみた」「砂時計」「幻化」
むすびにかえて
付録「魚の餌」「突堤にて」と「防波堤」

註 引用作品一覧 あとがき 初出一覧
    論創社刊 2009年7月 2,500円+税

 * なお、ご本の内容の一つは「群系」20号に掲載されたものです。

 

70年代のテレビドラマ

 投稿者:管理人 iPad 1490  投稿日:2019年 3月27日(水)14時33分25秒
返信・引用
     家にいて、昼になるとテレビをつけてニュースなど見ます。いいものがなければチャンネルを回すのですが、あいかわらず4chはつまらなく、6chや8chも面白くなければスイッチを消して、iPadに戻ります(しかし、皇室の婚約の男性・小室圭さん?の話題のどこが面白いのでしょう? マカ不思議)。

   iPadで、調べ物の合間に昔のテレビ番組、歌など、時折見ます。中には登録しておいて、好きな時に見られるようにしています。日曜から月曜は通院しなくていいのでのびのびです。午後から出かけるのものびのび(意味が違う)になって、こんなの書いています。今日は薬局と郵便局へ。

    下の動画は70年代思い出の(いや今も脳裏にリアルな)「岸辺のアルバム」。ドラマの圧巻、繁が家族たちの不正を暴露するシーンです。浪人生・繁役の国広富之の正義感が初々しいし、対する父親役の杉浦直樹の父親(忍耐の会社人間。適役)。今でも美しい母親役の八千草薫、姉役の中田喜子、そして繁の彼女役の風吹ジュン、が出ています。全てステキで、こんなキャストまた見たい。

   https://m.youtube.com/watch?v=sJhljtPDHmo
   冒頭の、竹脇無我夫妻がマクドナルドに来るシーン、バックの「ロリポップ」の歌が印象的。

    https://m.youtube.com/watch?v=9kLouXLCeek
     タイトルと主題歌「ウィル・ユウ・ダンス」(ジャニス・イアン)
 

『昭和戦争文学全集』 集英社

 投稿者:管理人 iPad 1429  投稿日:2019年 3月24日(日)14時39分55秒
返信・引用 編集済
  昭和戦争文学全集   集英社   全15巻+別巻   1964年11月刊
昭和戦争文学全集編集委員会/編
        編集委員   阿川弘之/大岡昇平/奥野健男/橋川文三/村上兵衛

第1 巻  戦火満州に挙がる   解説  橋川文三
1.シベリアの三等列車 / 林 芙美子/著
2.戦乱の満州から / 里村 欣三/著
3.満州建国記 / 鑓田 研一/著
4.大日向村 / 和田 傳/著
5.満州紀行 / 島木 健作/著
6.満州の印象 / 小林 秀雄/著
7.烏爾順河 / 長谷川 濬/著
8.春聯 / 北村 謙次郎/著
9.祝という男 / 牛島 春子/著
10.第八号転轍器 / 日向 伸夫/著
11.ノロ高地 / 草葉 栄/著
12.ホロンバイルの荒鷲 / 入江 徳郎/著
13.ノモンハン戦記 / 小川 真吉/著
14.白兎 / 木山 捷平/著

第2巻  中国への進撃   解説   大岡昇平
1.悲風千里 / 尾崎 士郎/著
2.呉淞クリーク / 日比野 士朗/著
3.戦車戦記 / 藤田 実彦/著
4.分隊長の手記 / 棟田 博/著
5.麦と兵隊 / 火野 葦平/著
6.陣中日誌 / 山中 貞雄/著
7.従軍五十日 / 岸田 国士/著
8.建設戦記 / 上田 廣/著
9.戦場風景 / 滝井 孝作/著
10.北岸部隊 / 林 芙美子/著
11.一週間 / 火野 葦平/著
12.戦友に愬う / 火野 葦平/著

第3巻  果てしなき中国戦線   解説   村上兵衛
1.生きている兵隊 / 石川 達三/著
2.時間 / 堀田 善衛/著
3.雲と植物の世界 / 伊藤 桂一/著
4.螢の河 / 伊藤 桂一/著
5.春婦傳 / 田村 泰次郎/著
6.破壊された女 / 田村 泰次郎/著
7.童貞 / 富士 正晴/著
8.脱出 / 駒田 信二/著
9.審判 / 武田 泰淳/著

第4巻   太平洋開戦   解説   奥野健男
1.連合艦隊の出撃 / 伊藤 正徳/著
2.真珠湾上空六時間 / 淵田 美津雄/著
3.特殊潜航艇発進す / 酒巻 和男/著
4.鉄血マレー戦車隊 / 島田 豊作/著
5.シンガポール攻略 / 岩畔 豪雄/著
6.メナド降下作戦 / 山辺 雅男/著
7.加藤隼戦闘部隊 / 檜 与平/著
8.ジャワ作戦 / 今村 均/著
9.十二月八日 / 太宰 治/著
10.真珠 / 坂口 安吾/著
11.十二月八日の記録 / 伊藤 整/著
12.歴史の日 / 上林 暁/著
13.十二月八日の記 / 高村 光太郎/著
14.日本のもつ最も好きもの / 徳田 秋声/著
15.今時戦争とその文化的意義 / 長与 善郎/著
16.夢声戦争日記 / 徳川 夢声/著
17.戦影日記 / 尾崎 士郎/著
18.比島従軍 / 今 日出海/著
19.南航大概記 / 井伏 鱒二/著
20.ビルマ戦場の草木 / 高見 順/著
21.ジャカルタ入城日誌 / 北原 武夫/著
22.必死の時他 / 高村 光太郎/著
23.十二月八日他 / 室生 犀星/著
24.アメリカ太平洋艦隊は全滅せり他 / 三好 達治/著
25.詩集「春のいそぎ」抄 / 伊東 静雄/著
26.詩集 海原にありて歌える / 大木 惇夫/著

第5巻  海ゆかば   解説  鶴見俊輔
1.南方紀行 / 吉川 英治/著
2.南方詩集 / 神保 光太郎/著
3.ニューギニア山岳戦 / 岡田 誠三/著
4.ガダルカナル空戦記録 / 坂井 三郎/著
5.海戦 / 丹羽 文雄/著
6.ガダルカナル戦詩集 / 吉田 嘉七/著
7.長官戦死 / 宇垣 纒/著
8.哀悼の詩 / 大木 惇夫/ほか著
9.椰子の実は流れる / 浅野 寛/著
10.春の城 / 阿川 弘之/著
11.テニヤンの末日 / 中山 義秀/著
12.サイパン島の最期 / 菅野 静子/著

第6巻  南海の死闘     解説   大岡昇平
1.インパール / 高木 俊朗/著
2.レイテ沖海戦秘録 / 小柳 冨次/著
3.海ゆかば水漬く屍 / 渡辺 清/著
4.野火 / 大岡 昇平/著
5.西矢隊始末記 / 大岡 昇平/著
6.山中放浪 / 今 日出海/著
7.ルソンの谷間 / 江崎 誠致/著
8.鉄の暴風 / 沖縄タイムズ社/編
9.沖縄の最後 / 古川 成美/著

第7巻   軍隊の生活   解説   村上兵衛
1.真空地帯 / 野間 宏/著
2.遁走 / 安岡 章太郎/著
3.桜島 / 梅崎 春生/著
4.小銃 / 小島 信夫/著
5.帝国軍隊に於ける学習・序 / 富士 正晴/著
6.新兵日記 / 森 伊佐雄/著

第8巻   連合艦隊かく戦えり   阿川弘之
1.連合艦隊の最後 / 伊藤 正徳/著
2.戦艦大和の最期 / 吉田 満/著
3.戦艦「長門」抄 / 今 官一/著
4.海軍航空隊始末記 / 源田 実/著
5.伊号第五十八帰投せり / 橋本 以行/著

第9巻   武器なき戦い   阿川弘之
1.榾火 / 岡村 俊彦/著
2.病院船 / 大嶽 康子/著
3.ある夫と妻の記録 / 北島 浅次郎/著
4.たたかい / 市村 愛三/著
5.メナドに果てる / 奈良 栄一/著
6.南海支隊 / 山下 恒七/著
7.ぶらじる丸の最後 / 菊地 次男/著
8.砕氷船は進む / 小田 芳太/著
9.知られざる防空船 / 下郷 久次/著
10.パーシバルとともに / 瀬野 喜四郎/著
11.恐怖航路 / 曾根 忠克/著
12.日昌丸を守る / 吉田 啓象/著
13.キスカに沈む / 野田 輝治/著
14.ああ機帆船団 / 今野 治郎市/著
15.誰がために / 浜出 重人/著
16.南の島に雪が降る / 加東 大介/著
17.ああ静岡連隊 / 柳田 芙美緒/著

第10巻  青年士官の戦史   解説    奥野健男
1.雲の墓標 / 阿川 弘之/著
2.徳之島航海記 / 島尾 敏雄/著
3.出孤島記 / 島尾 敏雄/著
4.聯隊旗手 / 村上 兵衛/著
5.星落秋風 / 村上 兵衛/著
6.太田伍長の陣中手記 / 太田 慶一/著
7.陣中遺稿 / 四竈 信治/著
8.人間の限界 / 小尾 靖夫/著
9.遺稿 魚雷回天 / 和田 稔/著
10.永遠の別離 / 宅島 徳光/著
11.今咲き出でん / 鷲尾 克巳/著

第11巻  戦時下のハイ・ティーン    解説   奥野健男
1.ガダルカナル戦詩集 / 井上 光晴/著
2.焔の中 / 吉行 淳之介/著
3.軍用露語教程 / 小林 勝/著
4.楽園追放 / 小久保 均/著
5.刺草の蔭に / 桂 芳久/著
6.塀の中 / 河野 多恵子/著
7.飼育 / 大江 健三郎/著
8.若人よ蘇れ / 三島 由紀夫/著
9.学徒出陣 / 清水 幸義/著
10.悲劇の島 / 外間 守善/著
11.地下工作隊 / 仲真 良盛/著
12.沖縄戦従軍記 / 楠 政子/著
13.学童疎開 / 月光原小学校/編

第12巻    流離の日々    解説   村上兵衛
1.蝮のすえ / 武田 泰淳/著
2.俘虜記 / 大岡 昇平/著
3.マッコイ病院 / 大日向 葵/著
4.極光のかげに / 高杉 一郎/著
5.アーロン収容所 / 会田 雄次/著
6.北京収容所 / 佐藤 亮一/著
7.人間改造 / 平野 零兒/著
8.流れる星は生きている / 藤原 てい/著
9.森繁故郷に帰る / 森繁 久彌/著
10.北朝鮮日本人苦難記 / 鎌田 正二/著

第13巻   原子爆弾投下さる   解説   阿川弘之
1.ヒロシマ日記 / 蜂谷 道彦/著
2.長崎の鐘 / 永井 隆/著
3.年年歳歳 / 阿川 弘之/著
4.八月六日 / 阿川 弘之/著
5.夏の花 / 原 民喜/著
6.原爆詩集抄 / 峠 三吉/著
7.原爆の子 / 長田 新/編
8.短き夜の流れ星 / 檜垣 干柿/著
9.ヌートリアの思い出 / 石井 一郎/著
10.四十八願 / 浮気 モト/著
11.甲神部隊の父 / 横山 文江/著
12.子供らとともに / 尾形 静子/著
13.人間襤褸 / 大田 洋子/著

第14巻    市民の日記   解説    橋川文三
1.暗黒日記 / 清沢 洌/著
2.敗戦日記 / 高見 順/著
3.扇谷日記 / 島木 健作/著
4.非食記 / 古川 緑波/著
5.偏奇館焼失 / 永井 荷風/著
6.炭焼日記 / 柳田 国男/著
7.開戦からの日記 / 高橋 愛子/著
8.終戦まで / 吉沢 久子/著
9.白い翼の下で / 大屋 典一/著
10.八月十五日まで / 高橋 やえ子/著
11.罹災の夜 / 北条 志津/著
12.人間の魂はほろびない / 北山 みね/著

第15巻   死者の声    解説   安田武
1.戦歿将士陣中だより / 久保田 武/ほか著
2.戦歿学生の手記 / わだつみ会/編
3.戦歿飛行予備学生の手記 / 白鷗遺族会/編
4.はるかなる山河に / 戦歿学生手記編集委員会/編
5.回天特別攻撃隊員の遺書 / 仁科 関夫/ほか著
6.巣鴨の十三階段 / 岡田 資/著
7.下級者の戦犯問題 / 上野 正治/著
8.消えない絵 / 理論社編集部/編
9.壁あつき部屋 / 理論社編集部/編

別巻   知られざる記録   解説   橋川文三
1.平和への努力 / 近衛 文麿/著
2.或る革命家の回想 / 川合 貞吉/著
3.天皇と二・二六事件 / 本庄 繁/著
4.南京攻略記 / 佐々木 到一/著
5.香港日記 / 神尾 茂/著
6.終戦秘史 / 下村 海南/著

      以上


 

同人誌の休刊

 投稿者:管理人 iPad 1429  投稿日:2019年 3月24日(日)09時29分37秒
返信・引用 編集済
    「札幌文学」が休刊するという。なんでも編集担当の方が今年85歳と高齢になったので役務に携われない、さらに後任の人材がいないから、ということのようでした。
    https://6928.teacup.com/377612377612/bbs

    ま、同人誌の高齢化、若い人の文学離れということが言われますが、これは一つの文化的危機ではないでしょうか。先日も、小生が中公新書を買うためにレジに並んでいると、前の若者の購入の作業が長いなと思って見ると、なんと数巻ものマンガでした。それを梱包するのに手間がかかっていたのでした。まマンガを読むのがいけないというのではむろんありませんが、活字の本に親しむというのも大事なことかと思います。
    ゲームなどに夢中ということも含め、今日のこうした傾向はむろんインターネットを始めとする情報社会のゆえでしょうが、今一つ大きな理由は教育にあると思います。すなわち教員自体が読書をしていない、という実態があります。先日も、ある会合で知り合った高校教員と言われる方に(名刺を頂いていたので)私どもの最新号をお送りしたのですが、突き返されてきました。メモに「読む時間がないので」とありましたが、確かにそれもありましょうが、読書に親しんでいないことかと存じました。この方自身いい人なのですが、自身が本好きでなければ、どうして本の面白さを伝ええましょう。ましてや、戦争体験を書いた書籍などは、全く向後の人生に無縁になるでしょう。
   当方が思うにゲームは百害あって無益だと存じます。特にネットを通じての戦闘ゲームは、闘争心の掻き立て、支配欲の満足、そして食事の時間も惜しむほどの没頭・憔悴(いわゆるゲーム廃人)、などろくなことがありません。トランプなどを作っている頃の任天堂は良かったが、こうしたゲーム機で世界制覇、とは。
   当方も若い頃、パチンコに夢中になった時がありましたが、あれは時間と労力のムダ以外にありません。人間の射幸心を煽り、束の間の満足を得るだけのものです。思い出にありますが、隣りでやっているお婆さんが語った言葉、「手持ちがなくなると、銀行にお金を下ろしに行くのよねえ。年金少ないのに老後どうなるんでしょうね」と言ってました。要するにパチンコ屋は老人からカネを詐取するようなもんです。ま最近パチンコ屋はだんだん廃業する傾向のようですが。(まそれもネット時代、インターネットのゲームが浸透してきたから、との話ですが)。
 

小林秀雄全作品 全16集 新潮社版最新全集

 投稿者:管理人 iPad 161360  投稿日:2019年 3月18日(月)15時44分48秒
返信・引用 編集済
  小林秀雄全作品
 第1集 様々なる意匠
昭和4年、27歳の文壇デビュー評論「様々なる意匠」を軸に、大正11年20歳の処女小説「蛸の自殺」、さらに「ランボオI」「志賀直哉」から昭和5年28歳の文芸時評「アシルと亀の子」まで計27篇
大正十一年―― 一九二二
蛸の自殺
大正十三年―― 一九二四
一ツの脳髄/飴/断片十二
大正十四年―― 一九二五
女とポンキン/紀行断片
大正十五年・昭和元年―― 一九二六
佐藤春夫のヂレンマ/性格の奇蹟/ランボオ I/富永太郎
昭和二年―― 一九二七
測鉛 I/ボオドレエル「エドガア・アラン・ポオ」序/測鉛 II/芥川龍之介の美神と宿命/「悪の華」一面
昭和四年―― 一九二九
様々なる意匠/志賀直哉
昭和五年―― 一九三〇
からくり/アシルと亀の子 I/ナンセンス文学/新興芸術派運動/アシルと亀の子 II/アシルと亀の子 III/アシルと亀の子 IV/お化けは出た方がいい/アシルと亀の子 V/文学は絵空ごとか
 小林秀雄君のこと  深田 久弥

第2集 ランボオ詩集
23歳の春だった、神田でいきなり小林秀雄は、ランボーに叩きのめされた。初めて目にした詩集「地獄の季節」の衝撃。以来70歳まで続いた訳業の集大成。他に、「批評家失格I」等、昭和5年28歳の15篇
昭和五年―― 一九三〇/文学と風潮/新しい文学と新しい文壇/アルチュル・ランボオ/翻訳:ランボオ詩集 アルチュル・ランボオ著/「地獄の季節」訳者後記 I/ランボオ II/横光利一/批評家失格 I/私信――深田久弥へ/我ままな感想/近頃感想/物質への情熱/中村正常君へ――私信/アルチュル・ランボオの恋愛観/感想
 卒業論文をめぐって  村松 剛

第3集 おふえりや遺文
自らの青春を、烈しく葬る小説「おふえりや遺文」、時代の潮流を塞き止め、逆流させるまでの大テーマを世につきつける「マルクスの悟達」「心理小説」――、昭和6年~7年、著者29歳の年の29篇
昭和六年―― 一九三一
マルクスの悟達/文芸時評/批評家失格 II/谷川徹三「生活・哲学・芸術」/井伏鱒二の作品について/心理小説/二月の作品/文芸批評の科学性に関する論争/室生犀星/谷崎潤一郎/再び心理小説について/「安城家の兄弟」/もぎとられたあだ花/正岡子規/フランス文学とわが国の新文学/文芸月評 I/辰野隆「さ・え・ら」/弁明――正宗白鳥氏へ/困却如件――津田英一郎君へ/眠られぬ夜/おふえりや遺文/純粋小説というものについて/横光利一「書方草紙」を読む/
昭和七年―― 一九三二
正宗白鳥/梶井基次郎と嘉村礒多/佐佐木茂索「困った人達」/堀辰雄の「聖家族」/批評に就いて
/文章について
 小林秀雄の小説  大岡昇平

第4集 Xへの手紙
女は俺の成熟する場所だった……昭和7年30歳、烈しく過ぎた青春の痛覚を、鋭く語った小説「Xへの手紙」。そしてこの時期のもう一つの記念碑「故郷を失った文学」、他に「現代文学の不安」など計32篇。
昭和七年―― 一九三二
現代文学の不安/小説の問題 I/小説の問題 II/ヴァレリイの事/逆説というものについて/川端康成「伊豆の踊子」跋/同人雑誌小感/Xへの手紙/手帖 I/年末感想/
昭和八年―― 一九三三
「永遠の良人」/作家志願者への助言/手帖 II/文学批評に就いて/手帖 III/アンドレ・ジイド/
故郷を失った文学/文芸月評 II/批評について/文芸時評/文芸月評 III/「ハムレット」に就いて/谷川徹三「内部と外部」/私小説について/「文藝春秋」の作品/二科展を見る/「文藝春秋」と「経済往来」の作品/故古賀春江氏の水彩画展/金文輯君へ/「未成年」の独創性について/手帖 IV/文芸批評と作品
 友情と人嫌い  河上徹太郎

第5集 「罪と罰」について
昭和8年31歳、ドストエフスキーとの格闘が始まった。昭和9年2月「『罪と罰』についてⅠ」、同9月「『白痴』についてⅠ」……ついには昭和30年代まで、全身全霊を賭けて続けられた熟読の熱風。
昭和九年―― 一九三四
文学界の混乱/嘉村君のこと/アンドレ・ジイドのドストエフスキイ論/「罪と罰」について I/
アランの事/新年号創作読後感/ジイド著・今日出海訳「イザベル」/文芸時評/夭折の意味/レオ・シェストフの「悲劇の哲学」/僕の手帖から/「中央公論」の創作/「嘉村礒多全集」/佐藤春夫論/林房雄の「青年」/短歌について/断想/中原中也の「骨」/林芙美子の印象/「テスト氏」の訳に就いて/「白痴」について I/レオ・シェストフの「虚無よりの創造」/「紋章」と「風雨強かるべし」とを読む/文芸月評 IV/文章鑑賞の精神と方法/カヤの平
 小林秀雄氏のドストエフスキイ  池田健太郎

第6集 私小説論
昭和10年33歳、日本の近代小説が負った特殊な運命を、西洋、とくにフランスの近代小説との対比において説き起し解き明した「私小説論」。さらにヴァレリーの“哲学小説”風作品「テスト氏」の全訳。
昭和九年―― 一九三四
翻訳/テスト氏 ポオル・ヴァレリイ著/「バルザック全集」 I/文芸月評 V/時評家の危険/
昭和十年―― 一九三五
文芸時評に就いて/文芸月評 VI/谷崎潤一郎「文章読本」/中原中也の「山羊の歌」/「校友会雑誌」懸賞小説選後感想/シェストフの読者に望む/「文學界」編輯後記 1/「文學界」編輯後記 2/再び文芸時評に就いて/「文學界」編輯後記 3/文学批評家への註文/文壇スキー大会記/文芸月評 VII/「文學界」編輯後記 4/私小説論/創作発表の形式について/「文學界」編輯後記 5/横光利一「覚書」/初夏/「文學界」編輯後記 6/新人Xへ/「パリュウド」について/「文學界」編輯後記 7/批評と批評家/「文學界」編輯後記 8/ルナアルの日記/「文學界」編輯後記 9/「地下室の手記」と「永遠の良人」/文芸月評 VIII――岸田國士「鞭を鳴らす女」其他/芥川賞
 「私小説論」  中村 光夫

第7集 作家の顔
あなたは果して、山の神など怖れたか――。昭和11年34歳、トルストイの家出をめぐり、正宗白鳥との間に大論争を引き起した「作家の顔」「思想と実生活」……。他に「失敗」などの軽妙エッセイも。
昭和十一年―― 一九三六
作家の顔/「文學界」編輯後記 10/純粋小説について/初舞台/私信/文芸月評 IX――岸田國士の「風俗時評」其他/「文學界」編輯後記 11/井の中の蛙/文芸月評 X/「文學界」編輯後記 12/思想と実生活/文芸時評のヂレンマ/中野重治君へ/文芸月評 XI/「文學界」編輯後記 13/
現代小説の諸問題/文芸月評 XII/「夜明け前」について/「文學界」編輯後記 14/文学者の思想と実生活/詩の問題/青野季吉「文芸と社会」/現代の学生層/石川達三「豺狼」/小説のリアリティ/若き文学者の教養/失敗/「文學界」編輯後記 15/トルストイの「芸術とは何か」/ノイフェルト「ドストエフスキイの精神分析」/谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のおんな」/武田麟太郎「市井事」/石坂洋次郎の「麦死なず」/短篇小説/現代詩について/青年論是非/芥川賞寸感/山/言語の問題/アンドレ・ジイドの人及び作品/文芸月評 XIII/J・M・マリィ「ドストエフスキイ」/ I/蔦温泉/「中央公論」九月号/ヒュウマニズム論/新人への批評賞/演劇について/林房雄「浪曼主義のために」/同人通信/リヴィエルの「ランボオ」/「改造」十一月号/「罪と罰」を見る/川上喜久子「滅亡の門」/「改造」十二月号/文学の伝統性と近代性/吉屋信子「女の友情」
 白鳥と秀雄  平野 謙

第8集 精神と情熱とに関する八十一章
人生の骨法と、思索の手法とを学んだひとり、フランスの哲学者アランの名著「精神と情熱とに関する八十一章」の完全翻訳を一挙収録。昭和10年33歳の夏、信州・霧ヶ峰にこもって取組んだ労作。
昭和十一年―― 一九三六
翻訳/精神と情熱とに関する八十一章 アラン著/「精神と情熱とに関する八十一章」訳者後記
 アラン『精神と情熱とに関する八十一章』  谷川 徹三

第9集 文芸批評の行方
批評家も、小説家と同じように、創造的な〈作品〉を書くのだ。では、何を、どう書くか――。昭和12年35歳、決意を語る「文芸批評の行方」。他に「菊池寛論」「『悪霊』について」「戦争と文学者」など。
昭和十二年―― 一九三七
ドストエフスキイの時代感覚/菊池寛論/J・M・マリィ「ドストエフスキイ」 II/大学の垣/戸坂潤氏へ/事件の報道/湯ヶ島/「中央公論」二月号/ジイド「ソヴェト旅行記」 I/草津行――スキー・カーニヴァル記/第一回池谷信三郎賞推薦理由/フロオベルの「ボヴァリイ夫人」/文芸月評 XIV/「改造」三月号/林房雄「壮年」/「中央公論」四月号/「文學界」編輯後記 16/リアリズム/文科の学生諸君へ/三木清「時代と道徳」/「日本的なもの」の問題 I/「日本的なもの」の問題 II/「思想」四月号/「改造」五月号/批評家の立場/小熊秀雄君へ/窪川鶴次郎氏へ/グウルモン「哲学的散歩」/文化と文体/ジイド「ソヴェト旅行記」 II/「新潮」六月号/作家と批評家/「文學界」編輯後記 17/「悪霊」について/ジイド「ソヴェト旅行記」 III/政治の文学支配/帝国芸術院批判/現代作家と文体/「福翁自伝」/「改造」七月号/文芸批評の行方/「文學界」編輯後記 18/僕の大学時代/「メデューズ号の筏」/第二回池谷信三郎賞推薦理由/酒井逸雄君へ/戦争と文学者/第十三次「新思潮」創刊に寄せて/「文學界」編輯後記 19/長篇小説に就いて
 小林秀雄と「文學界」  林 房雄

第10集 中原中也
昭和12年10月22日、中原中也死去、享年30。哀悼詩「死んだ中原」、追悼文「中原中也」他。同年7月7日、日中戦争開戦、翌年3月、従軍記者として中国へわたり、「杭州」「杭州より南京」「蘇州」他。
昭和十二年―― 一九三七
戦争について/夏よ去れ/中原中也訳「ランボオ詩集」/宣伝について/実物の感覚/「現代人の建設」/島木健作の「生活の探求」/「文學界」編輯後記 20/死んだ中原/中原の遺稿/中原中也/
佐藤信衛「近代科学」/事変下と知識/
昭和十三年―― 一九三八
日本語の不自由さ/女流作家/文芸月評 XV/文芸雑誌の行方/志賀直哉論/文芸月評 XVI/思想統制とデマ/野上豊一郎の「飜訳論」/雑記/三浦三崎/杭州/杭州より南京/支那より還りて/雑記/蘇州/雑記/従軍記者の感想/軍人の話/火野葦平「麦と兵隊」/島木健作の「続生活の探求」を廻って/ある感覚/第四回池谷信三郎賞推薦理由/「地獄の季節」訳者後記 II/山本有三の「真実一路」を廻って/舟橋聖一「岩野泡鳴伝」/ポオル・ヴァレリイ「詩学叙説」/「文學界」編輯後記 21/「薄田泣菫全集」/三好達治/現代日本の表現力/「在りし日の歌」後記  中原中也
 小林秀雄の旅行記  島木 健作

第11集 ドストエフスキイの生活
波瀾万丈、乱脈無比――広大な、深刻な実生活を生きた作家の実生活を、ダイナミックに追った独創の評伝「ドストエフスキイの生活」。他に「満州の印象」「読書について」等、昭和14年37歳の16篇。
昭和十四年―― 一九三九
満洲の印象/小川正子「小島の春」/文芸月評 XVII――「仮装人物」について其他/「文學界」編輯後記 22/正宗白鳥「文壇的自叙伝」/エーヴ・キューリー「キューリー夫人伝」/島木健作君/
映画批評について/クリスティ「奉天三十年」/現代の美辞麗句/疑惑 I/読書について/現代女性/文芸月評 XVIII/「文學界」編輯後記 23/ドストエフスキイの生活
 比類なき精神  米川 正夫

第12集 我が毒
近代批評の創始者サント・ブーヴの劇烈人物評論「我が毒」の完全翻訳。19世紀フランスの文学・思想界から政界・社交界までを、慧眼が射る、至言が斬る。他に「事変と文学」等、昭和14年37歳の22篇。
昭和十四年―― 一九三九
翻訳/我が毒 サント・ブウヴ著/「我が毒」について/新放送会館――テレヴィジョンを見る/慶州/事変と文学/「文學界」編輯後記 24――「ドストエフスキイの生活」のこと/自我と方法と懐疑/疑惑 II/疑問/外交と予言/鏡花の死其他/神風という言葉について/「デカルト選集」/大嶽康子「病院船」/「テスト氏」の方法/人生の謎/学者と官僚/歴史の活眼/読書の工夫/日比野士朗「呉淞クリーク」/イデオロギイの問題/新明正道へ
 公正の精神  山本 健吉

第13集 歴史と文学
歴史は一点、急所を学べ、急所に絞って精しく学べ――。明治大学で教壇に立ち、日本史を教えてきた経験から語る「歴史と文学」、昭和16年春、38歳の名講演。他に「事変の新しさ」「文学と自分」等。
昭和十五年―― 一九四〇
アラン「大戦の思い出」/期待する人/ジイド「芸術論」/文芸月評 XIX/清君の貼紙絵/議会を傍聴して/文芸月評 XX/文章について/モオロアの「英国史」について/感想/欧洲大戦/処世家の理論/一事件/道徳について/環境/オリムピア/事変の新しさ/批評家と非常時/「維新史」/ヒットラアの「我が闘争」/マキアヴェリについて/自己について/文学と自分/芸術上の天才について/政治論文/「戦記」随想/処女講演
昭和十六年―― 一九四一
感想/野沢富美子「煉瓦女工」/富永太郎の思い出/モオロア「フランス敗れたり」/島木健作/ロマン「欧羅巴の七つの謎」/歴史と文学/林房雄/「歩け、歩け」
 文芸時評  吉田 健一

第14集 無常という事
昭和17年40歳、初めて向きあう日本の古典美。「美しい『花』がある、『花』の美しさというようなものはない……」。「無常という事」「徒然草」「西行」「実朝」、他に哲学者三木清との対談「実験的精神」等28篇。
昭和十六年―― 一九四一
匹夫不可奪志/沼田多稼蔵「日露陸戦新史」/川端康成/伝統/伝統について/アランの「芸術論集」/尾沢良三「女形今昔譚」序/パスカルの「パンセ」について/文芸月評 XXI――林房雄の「西郷隆盛」其他/対談/実験的精神 三木清・小林秀雄/「カラマアゾフの兄弟」/ドストエフスキイの飜訳
昭和十七年―― 一九四二
三つの放送/戦争と平和/当麻/「ガリア戦記」/無常という事/平家物語/歴史の魂/徒然草/バッハ/西行
昭和十八年―― 一九四三
実朝/ゼークトの「一軍人の思想」について/文学者の提携について/「世界に告ぐ」を見る/「サント・ブウヴ選集」
昭和二十年―― 一九四五
梅原龍三郎
 小林秀雄の「徒然草」  吉田 熙生

第15集 モオツァルト
かなしさは疾走する。涙は追いつけない――亡き母に捧げる音楽論「モオツァルト」。そして恩師・辰野隆、美の畏友・青山二郎との「鼎談」、坂口安吾との対談等、昭和21年~23年、44歳~46歳の15篇。
昭和二十一年―― 一九四六
座談/コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで
  荒正人・小田切秀雄・佐々木基一・埴谷雄高・平野謙・本多秋五・小林秀雄
ドストエフスキイのこと
モオツァルト
昭和二十二年―― 一九四七
対談/近代の毒 横光利一・小林秀雄
ランボオ III
嵯峨沢にて
真船君のこと
座談/旧文學界同人との対話 河上徹太郎・亀井勝一郎・林房雄・小林秀雄
文芸時評について
座談/鼎談 辰野隆・青山二郎・小林秀雄
光悦と宗達
昭和二十三年―― 一九四八
横光さんのこと
菊池さんの思い出
鉄斎 I
対談/伝統と反逆 坂口安吾・小林秀雄
 創元 第一輯  河上徹太郎

第16集 人間の進歩について
科学にとって「自由」とは何か――昭和23年46歳、理論物理学者・湯川秀樹との対談「人間の進歩について」。さらに終生の先達、正宗白鳥との「大作家論」。他に「骨董」「チェホフ」「『罪と罰』についてII」等。
昭和二十三年―― 一九四八
対談/人間の進歩について 湯川秀樹・小林秀雄
骨董
チェホフ
「罪と罰」について II
現代文学の診断
対談/大作家論 正宗白鳥・小林秀雄
 小林秀雄の問題  佐古純一郎
 

保田與重郎文庫 新学社

 投稿者:管理人 iPad 161181  投稿日:2019年 2月28日(木)15時54分38秒
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   (全32冊)
  書 名 概要 解説 定価(税込)
1 改版 日本の橋
ギリシア・ローマと日本の橋の比較を論じて世評高い表題作。「誰ケ袖屏風」「木曾冠者」等
ISBNコード 978-4-7868-0022-1
近藤洋太 778円
2 英雄と詩人
昭和11年刊、事実上の第一評論集。ドイツロマン派を中心に西欧文学に触発された文章
ISBNコード 978-4-7868-0023-8
川村二郎 1,296円
3 戴冠詩人の御一人者
日本武尊の悲劇を詩人の運命として描いた表題作ほか「更級日記」「明治の精神」等10篇
ISBNコード 978-4-7868-0024-5
饗庭孝男 1,070円
4 後鳥羽院(増補新版)
後鳥羽院と芭蕉を軸に詩人の系譜を辿り,日本文学の源流と伝統を求めた斬新な国文学史
ISBNコード 978-4-7868-0025-2
井上義夫 1,027円
5 ヱルテルは何故死んだか
ゲーテの青春小説を独自の視点から論じ,西洋近代の本質を鋭く洞察した文明批評の書
ISBNコード 978-4-7868-0026-9
山城むつみ 778円
6 和泉式部私抄
讃仰してやまなかった王朝随一の女流歌人の芸術と性情を伝える歌を抄して註解に及ぶ
ISBNコード 978-4-7868-0027-6
道浦母都子 734円
7 文學の立場
「文明開化の論理の終焉について」「アジアの廃墟」はじめ昭和15年前後に書かれた文章
ISBNコード 978-4-7868-0028-3
井口時男 1,027円
8 民族と文藝
庶民の本能の裡に受け継がれてきた民族の文学的関心と感動の質を明らめようとした6篇
ISBN4-7868-0029-5
佐伯裕子 1,070円
9 近代の終焉
昭和16年末の刊で,時局に触れて自らの態度所感を陳べた時評的な文章16篇から成る
ISBN4-7868-0030-9
桶谷秀昭 1,070円
10
蒙疆

昭和13年5月から6月にかけて佐藤春夫と朝鮮,北京,満州を旅した折の見聞を誌す
ISBNコード 978-4-7868-0031-3
谷崎昭男 1,070円
11 芭蕉
著者終生の課題であった芭蕉を,隠遁詩人の系譜を思い,自らの処世を重ねつつ論じる
ISBN4-7868-0032-5
真鍋呉夫 1,070円
12 萬葉集の精神(その成立と大伴家持)
詩歌創造の契機と大伴氏の歴史に思いを致し萬葉集成立の経緯事情を明らめんとした大冊
ISBNコード 978-4-7868-0033-7
森 朝男 1,869円
13 南山踏雲録
天忠組に加わった国学者伴林光平の遺文に詳細な註を施し,草奔の士を追慕した文を付す
ISBN4-7868-0034-1
高鳥賢司 1,361円
14 鳥見のひかり、天杖記
祭政一致考,事依佐志論,神助説の三部から成る。流行の神道観に抗して古道の恢復を説く
ISBNコード 978-4-7868-0035-1
奥西 保 1,070円
15 日本に祈る
世相,言論状況に堪えつつ再び筆を執った保田が昭和25年,戦後初めて世に問うた書
ISBNコード 978-4-7868-0036-8
吉見良三 1,070円
16
現代畸人傳

独自の歴史感,人間観に即して人間とは何かを問い,戦後に再登場を果した記念碑的な書
ISBNコード 978-4-7868-0037-5
松本健一 1,296円
17 長谷寺、山ノ邊の道、京あない、奈良てびき
故里奈良に愛着しつづけ,後年京都に移り住んだ著者が,知悉する風土と故事を案内する
ISBN4-7868-0038-4
丹治恒次郎 1,361円
18 日本の美術史
自づから表われた造型に美の本態を見,創造する日本人の精神に思いを馳せた比類ない書
ISBNコード 978-4-7868-0039-9
久世光彦 1,642円
19 日本浪曼派の時代
同人誌「コギト」に拠り,「日本浪曼派」を創刊した頃の交友と,戦前の文学事情を回想する
ISBNコード 978-4-7868-0040-5
新保祐司 1,296円
20
日本の文學史

文人の祈念と志に立ち返って,日本文学の血統を明らかにし,真の古典の命を教える通史
ISBNコード 978-4-7868-0041-2
古橋信孝 1,642円
21 萬葉集名歌選釋
身に親しい地名の読みこまれた歌や,由縁愛着のある歌を鹿持雅澄の解に学びつつ味わう
ISBNコード 978-4-7868-0042-9
前川佐重郎 1,296円
22 作家論集
敬慕する春夫,朔太郎はじめ伊東静雄,三島由紀夫など同時代の文学者に触れた文章を収録
ISBNコード 978-4-7868-0043-6
高橋英夫 1,361円
23 戰後隨想集
同人誌への寄稿や一般紙誌の需めに応じた文章など,保田の戦後を窺わせるエッセイ収録
ISBN4-7868-0044-9
ヴルピッタ・ロマノ 1,070円
24 木丹木母集
歌を命とし,歌に思いを秘めてきた保田が公刊した唯一の歌集は歌とは何かを問いかける
ISBNコード 978-4-7868-0045-0
岡野弘彦 734円
25 やぽん・まるち
昭和7年,東大在学中の保田は大阪高校の同級生と語らって同人誌『コギト』を創刊し,本格的な執筆活動を開始した。20歳代の前半に批評と併行して同誌で試みられた独自の「小説」十篇を収め,保田文学の揺籃期をさぐる。
ISBN4-7868-0046-5
佐々木幹郎

1,361円
26 日本語録/日本女性語録
心にかかる史上の人物50名を選んで,彼らの遺した短い言葉の深意と拡がりを読み取るという方法で,日 本の歴史に見え隠れする精神の在り様を明らめようとした。『日本語録』 は昭和17年の刊で版を重ねた。後はその女性版。
ISBN4-7868-0047-3
大竹史也 1,361円
27 校註 祝詞
昭和19年4月,私家版として書き下しで上梓された。戦時下にあって真の古学顕揚のために,吉田神学の亜流たる神道思想を一排せんとして執筆された本書は,『鳥見のひかり』 と併せて保田の神道観を知るための稀覯の書である。
ISBNコード 978-4-7868-0048-1
高藤冬武
1,113円

28 絶對平和論/ 明治維新とアジアの革命
敗戦後,左翼の平和議論が猖獗を極める中で,近代の崩壊を再確認した保田は,「東洋」の恢復を措いて平和 はありえないと思い定めた。後著もその延長線上にある作品で,ともに保田のアジア論、アジア文明論といっていい。
ISBNコード 978-4-7868-0049-8
荒川洋治
1,361円
29 祖國正論Ⅰ
戦後,国の混乱と人心の荒廃を眼のあたりにした保田は、昭和25年1月から同29年まで,主宰誌「祖國」に時局時事から文化文明に及ぶ関心を託して,時として激しい文章を無署名で書き継いだ。戦後を生き る文人としての覚悟を揚言した二千数百枚に及ぶ同文章から,とくに今日の日本人に読んでもらいたい千数百枚を選んで2冊に収録する。
ISBN4-7868-0050-3(Ⅰ)
ISBN4-7868-0051-1(Ⅱ)
坪内祐三
1,459円
30 祖國正論Ⅱ 佐伯彰一
1,459円
31 近畿御巡幸記
昭和26年秋,京都,滋賀,奈良,三重への御巡幸に際し,それぞれの地元で発行された新聞の関連記事を丹念に集めて紹介するという手法を用いて,行路となった土地土地の奉迎感動の様を謹記した貴重な報告の書。
ISBN4-7868-0052-X
神谷忠孝
1,469円
32 述史新論
保田の死後に発見され,『日本史新論』の題で昭和59年に公刊された本書は,原稿に「述史新論」と誌されていた。昭和36年の作で,60年安保が契機となって起筆されたものと思われ,日本の理想と使命を説き明かそうとしている。
ISBN4-7868-0053-8
富岡幸一郎
1,361円
 

江藤淳著作集 全六巻 講談社

 投稿者:管理人 iPad 161181  投稿日:2019年 2月28日(木)15時40分35秒
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  第1巻 1967.7.28

漱石論
夏目漱石(全)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
漱石像をめぐって‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 123
明治の一知識人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 134
夏目漱石小伝‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 155
現代と漱石と私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 177
「道草」と「明暗」‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 181
漱石生誕百年記念講演‥‥‥‥‥‥‥‥ 197
鴎外と漱石‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 215
漱石の「旧さ」と「新しさ」‥‥‥‥‥ 230
夏目漱石年譜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 248
*解説(中村光夫)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 255


第2巻 1967.10.28

作家論集
作家論
永井荷風論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9
武田泰淳論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 52
石原慎太郎論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 72
平野謙論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 96
吉行淳之介試論‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 104
三島由紀夫の家‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 116
大江健三郎の問題‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 128
新しい作家たち‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 138
中野重治の小説と文体‥‥‥‥‥‥‥‥ 155
芥川龍之介‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 168
菊池寛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 176
正宗白鳥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 188
吉川幸次郎‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 199
中村光夫‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 202
大岡昇平‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 207
永井龍男‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 210
遠藤周作・小島信夫‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 212
批評と文体
現代小説断想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 219
政治と純粋‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 239
寓話と道徳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 256
批評と文体‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 268
批評について‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 271
評伝の愉しみ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 278
青春の荒廃について‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 282
作家の「生活」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 293
近代日本文学の底流‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 301
*解説 江藤氏と一つの作品(遠藤周作)‥‥ 312


第3巻 1967.9.28

小林秀雄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
第1部 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥・ 5
第2部 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 137
参考書目‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 261
小林秀雄著訳書目録高嶋英雄〔編〕‥‥ 265
*解説(秋山駿)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 280


第4巻 1967.11.28

西洋について‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
アメリカと私‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
アメリカ通信‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 102
ヨーロッパと東方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 150
ザルツブルクにて‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 163
バイロイトのワグナー祭‥‥‥‥‥‥‥ 168
オランジュリー美術館‥‥‥‥‥‥‥‥ 180
芝居小屋の愉しみ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 185
パリで観たイオネスコ‥‥‥‥‥‥‥‥ 201
ゲインスボロウの肖像画‥‥‥‥‥‥‥ 207
ロンドン・漱石・ターナー‥‥‥‥‥‥ 212
ニュージーランド紀行‥‥‥‥‥‥‥‥ 216
マンスフィールド覚書‥‥‥‥‥‥‥‥ 235
十八世紀英国小説の問題‥‥‥‥‥‥‥ 259
「アレクサンドリア四重奏」をめぐって‥‥ 279
*解説 「アメリカ」の現実と「私」の虚構(山崎正和)‥‥ 293


第5巻 1967.8.28

作家は行動する(全)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
日本の詩はどこにあるか‥‥‥‥‥‥‥ 150
生きている廃墟の影‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 163
奴隷の思想を排す‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 191
神話の克服‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 225
近代散文の形成と挫折‥‥‥‥‥‥‥‥ 271
武蔵野の「ダイアナ」‥‥‥‥‥‥‥‥ 294
良心とヘソクリ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 297
若い批評家の信条‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 300
*解説(花田清輝)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 304


第6巻 1967.12.25

政治・歴史・文化
政治
“戦後”知識人の破算‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
政治的季節の中の個人‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
不愉快な感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24
ハガティ氏を迎えた羽田デモ‥‥‥‥‥‥27
安保闘争と知識人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥34
「体験」と「責任」について‥‥‥‥‥‥40
今はむかし・革新と伝統‥‥‥‥‥‥‥‥58
スリラー時代‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65
歴史
明治の精神‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥71
明治の文学‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥74
影をなくした日本人‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥78
最初の鎖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥81
幻影の「日本帝国」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥84
新しい国体‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥93
古い米国と新しい日本‥‥‥‥‥‥‥‥‥94
明治百年と戦後二十年‥‥‥‥‥‥‥‥ 105
文化
私立大学の理想像‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 109
大学その神話と現実‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 122
学問の自由化‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 133
発射塔‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 139
対談
日本文学の流れのなかで(正宗白鳥)‥ 166
美について(小林秀雄)‥‥‥‥‥‥‥ 181
現代小説のヒーローを求めて(石原慎太郎)‥‥ 192
現代の文学者と社会(大江健三郎)‥‥ 205
文学と思想(吉本隆明)‥‥‥‥‥‥‥ 232
近代化と日本(E・O・ライシャワー)‥ 275
*私の文学を語る秋山駿〔きき手〕‥‥ 290
*解説(小島信夫)‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 323
*年譜‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 328
*江藤淳著訳書目録‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 337
 

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