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保守主義、の語彙の確認を。

 投稿者:永野悟(群系) 9055  投稿日:2018年10月19日(金)11時31分39秒
  通報 返信・引用 編集済
      以下は、「群系掲示板」に書いたことの敷衍です。文学に関わる人には大切なことだと思うので、こちらに書き込みました。

    適菜収の本を読んでいると、保守主義の意味がより前向きな意味で捉えられていることがわかる。
   従来、保守主義というと、従前からの伝統や制度、を大事にして、いたずらな改変を阻止するという立場とされていた。対するのは進歩主義。伝統や制度の欠陥を改め、より良い方向へ改革、革新していく立場とされた。保守と革新、ともいわれ、さらに現実主義と理想主義、の対比でも言われた。
  この二つは日本の戦後政治では、保守対革新ということで長く対決されてきた。典型例をあげれば、美濃部革新都政の誕生(1967年)の時の応援政党であろう。すなわち対抗馬の秦野章元警視総監には自民党が、対して美濃部元東京教育大教授には社共が後ろ盾になった。自民vs社共、前者は財界や米国の伺いを気にする政党、後者は国民の権利、福祉を大事にする立場。ということで、当方はじめ多くの庶民は社共など革新を応援し、保守主義を毛嫌いしてきた。
   だが冷戦が終わり、社会主義国の崩壊を目にし、さらに、スターリン、毛沢東、金日成、さらにはポルポト、チャウシェスクなどの独裁、大変な粛清・殺戮を知るにつれて、社会主義・共産主義への熱も疑問に思えてきた(当方より少し後の世代は、こうした思想への接近もなく、むしろはじめから拒否の感情がある)。今日、社共の後継政党の支持がきわめてすくなく、自民党が多いのは、如上の経緯があろう。

    ここで政治的に、というより思想上、言葉の用法を改めて確認する必要があろう(このことは当方もこの数年漠然と考えてきたことだが、適菜収の本で確認できた)。すなわち保守主義の正しい意義である。これは、現実をしっかり見据え、より広い視野で考える立場のようである。この反対語、進歩主義は言い換えれば理想主義、の語で考えると、よりわかりやすい。理想主義は一見いい立場のようであるが、理想の上滑り、すなわち現実をよく見ないで想念だけが先走ったものが多い。先の共産主義の独裁とそれによる弾圧殺戮は、人類史上の惨事である(適菜はフランス革命のロビスピエールの独裁もあげる)。
   「権力は腐敗する、専制的権力は徹底的に腐敗する」というのは、ジョン・アクトン(1834-1902、英国の歴史家)の言葉だそうで、彼は早くからフランス革命を批判していたそうです(ちなみにこの革命の犠牲になったルイ16世と王妃マリーの断頭台の他に、その息子10歳の悲劇もあった)。
    理想主義の思想は人心を捉えやすいが、同時に専制を生む。これは先にあげた独裁者、今日でいえば、中国、北朝鮮、サウジアラビア、などが浮かぼう。
    理想主義の名の下に、日本の政治はおだおだしてきた。例えば小泉政権の改革は何を果たしたのか。ポピリュズムのもと、わけのわからない民営化、派遣の浸透、要するに今日の国民の疲弊を招いただけではないか。野党は相変わらず、政権の細かい揚げ足取りで、自らの代案が出せない。憲法を守れ、の理想主義看板で、実地の検証や思考をしていない。国会で恫喝的な政府批判をやって、安倍に苦笑いをされるようでは、どっちが大人でどっちが幼児か、さっと印象される(福山哲郎のあの恫喝、イキリ声は最低)。

   前にも書いたが、文学を考えていると(近代の文豪や、さらに日本古典を考えていくと)、少なくとも国会で見聞きする野党は自身と発想の根本が違うような気がする。これは、転向であろうか。(ま、前から支持していた日本共産党はそれでも筋を通してはいようが)。
   適菜収は、きちんとした思考もしていない、自称保守、左派を排除する。きちんとした思索をしてきた立派な左翼には敬意を払うとしている。
   当方も、まず語彙の問題を改めて定義し直して、国や社会、そして文学・芸術に向き合う姿勢を作りたいと思うものだ。

https://8614.teacup.com/snagano/bbs/11873

 
 
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