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チョコレートドーナツ

 投稿者:土井一真  投稿日:2017年 2月 8日(水)14時26分19秒
  時代は変わる
とても素晴らしいお話です。偏見はありました。正直、同性愛者と障がい者の話なので、人に勧められていなかったら見ようとは思わなかったです。後から知った事ですが、監督は17歳のカルテと同じ監督でした。精神障がい者を題材にした類の映画かと思いました。障がいを前向きに捉える映画かと考えつつ、映画を見ました。ぽっかりと開いた心の穴が愛で満たされていきました。生きる希望がもらえます。気持ちのいい気分になれる名作映画です。おもしろかったです。1979年のアメリカ、カリフォルニアの話。育児放棄されたダウン症の子供をゲイのカップルが育てるという話。ゲイのカップルが障がい者の子供を育てると言うのは、正直、僕は距離感を感 じました。それをキャストは明るく楽しく魅せてくれるので、僕が当初感じたこの映画への不安はとっくに払拭されていました。1970年代のアメリカ・ブルックリンで実際にあった話です。実話を元にした話の映画化と言うのが説得力があります。創作の小説が原作ならここまでの興奮はなかったのかも知れません。アメリカは、数々の折衝を起こして乗り越えて今の自由がある国です。人種差別然り、寂しい現実だとは思いますが、何事も人と違うという事は差別の対象になり得ます。同性愛。ドイツでは100年以上刑法で禁じられていた人間の性です。歌手を夢見るショーダンサーのルディと、ゲイである事に後ろめたさを感じるポールが、薬物依存の母親に疎まれているダウン症のマルコを通じて、障がい者 差別・同 性愛差別と言った社会問題に立ち向かうと言う話です。温かい気持ちになります。それから世間の冷たさを現実味を持って実感します。世界の片隅で家族になった3人の実話を元にした時代を変える話です。同性愛者の不利益を社会に認めさせようとする黎明期の出来事です。時代が変わったから今があるのです。自己の尊厳を賭けて法律と闘う姿は本当に格好いいです。時代は変わる活路を垣間見ました。チョコレートドーナツを見て、僕は熱い勇気を感じました。
ドラァグクイーンと弁護士と、ダウン症
ドラッグクイーンのルディ役のアラン・カミングが素晴らしいです。アラン・カミングの存在感、演技、歌唱力に感動をします。お金や力のない者も、愛だけは手に入れる事が出来る。映画の挿入歌であるアラン・カミングの歌が素晴らしいです。社会の不条理にとらわれながらも、これは間違っていると信じ、きっともうすぐこんな不条理から解き放たれる時代が来る、と歌っています。アラン・カミングが歌う、ボブ・ディランのI Shall Be Releasedは、圧巻です。自由を掴み取るという意思が伝わって来ます。自由になる。音楽も力強くてこの映画の素晴らしい演出になっています。そして、アラン・カミングは様々な表情を見せてくれます。笑ったり、困ったり、怒ったり、憤ったりと喜怒哀楽の表情が素直で真っすぐでした。アラン・カミングこそ、ルディ役に最も相応しいと納得をします。
マルコを演じる、自らもダウン症のアイザック・レイヴァも素晴らしいです。屈託のない表情をしています。楽しい時は、心の底から笑っています。怒られている時は、実に寂しそうに・・・。アイザック・レイヴァの演技は、演技ではないと感じます。見せかけなのではなく、ただ体で表現しています。マルコは、映画の中で台詞は多くないです。言葉数は非常に少ないです。それなのにマルコの存在感には圧倒されます。それは、マルコの持つ、言葉ではない表情から伝わるものの占めるウエイトがひとかたならず高いからです。一見、マルコは何を考えているかがわからないです。ルディは、マルコをとてもかわいがりますが、当初はそこまでする理由が僕には分からない程でした。マ ルコの笑顔には、こちらも温かい気持ちになる不思議な力があります。アイザックには、まわりの人を幸せにする無垢な存在感があります。
それから、ポールを演じたギャレット・ディラハント。弁護士と言う難しい役を力強く演じています。アラン・カミングがこの映画をひとりで盛り上げている印象を受けますが、3人すべてが素晴らしいです。マルコに対し、食事時に子供にチョコレートドーナツなんて食べるものではないと注意するルディから、そんなことがあってもいいと言って、マルコを庇うポ ール。大人の良識が必ず正しいと言うわけではない事を指しています。食事時にチョコレートドーナツを食べる事がよくないと言う固定観念が必ずしも正しいのではないと言う事。この場面はこの映画、最大の印象の深い温かいシーンです。同性愛者も、障がい者も関係ない、とても穏やかな幸せな食卓です。ポールの、差別と偏見で満ちた世界を変えようとする「正義で世界を変える」情熱を取り戻す場面は、いよいよこの映画が面白くなってきた頃でした。法律の下で、ルディとポールはマルコを自分たちの子供として育てる事は難しいとの判断を受けて、マルコを取り上げられてしまいます。自らの尊厳を守り、判決を覆すために、ポールとルディとマルコは法律を相手に戦う事を決意します。3人の力強い躍動 感がいっぱいになります。前向きな気持ちしかないです。一昔前には、理解されずに、差別が当然であった障がい者差別・同性愛差別、僅か数十年前の事 なのに、時代は変わっていきました。日々世間の常識や風当たりと言うものは変わっていきます。これを今の時代に当てはめたらどうなるのかと過ぎりました。財政破綻の話題が尽きない昨今、障がい者をはじめ、社会福祉問題や社会の弱者への風当たりはきつくなっています。このまま近い将来、福祉への前向きなサービスはなくなってしまうと言う不安を感じます。弱者は切り捨てられていくと言う世相の中、この映画を見て僕が感じたのは、未来は明るいと言う希望でした。一昔前には空想と思われていた話も暫しの時間を得る事で認められることになるものらしいです。100年までもいかないものの、数 十年 先には、同性愛や障がい者への差別に対して、理解はある事だろうと言う姿を見て感じました。人種、業種、別にドラマは十人十色で、怒り・喜び・悲しみ、笑い。ありとあらゆる感情を飲み込み、人の歴史が躍動していく姿です。チャンスはみんな平等だと思うのが当然です。

人と違うという事を胸を張って生きると言う事
当時はゲイであることが逮捕される十分な理由となり、前年の78年には、同性愛を公表していた政治家が暗殺されていました。同性愛と言う形を考える事が出来ない時代でした。ポール・ルディ・マルコの3人の前に、容赦なく差別や凝り固まった偏見が立ちはだかっていました。
障がい者であり、同性愛者である事。人と違う事は、それは差別を受け得る事なのかも知れません。ダウン症と言う障がいのせいで、人と同じ事が出来ない。ダウン症のせいで、人と同じ寿命を全うできない可能性が高い。健全な社会人ではないと言う辛辣なレッテルを貼り付けられても果敢に法律に立ち向かう姿は、見ていて際限なく胸が熱くなります。
ゲイのカップルが、ダウン症の子供を育てるという事に気が済まない司法は、薬物依存になって育児放棄をしたと言っても母親なので、母親にマルコの永久看護権を与えます。世間の3人を見る目は冷たいです。厳しいなんてものではないです。酷い。冷酷です。嫌気がさすのが当然です。ルディは、ゲイと言うだけで不当に扱われて差別されている事を主 張します。一方で ポールは、差別ではなく、それが社会の現実なので仕方ないと主張をします。ルディとポールがゲイであることを公表すると、周りの態度は一変してしまいます。掌をひっくり返したように周囲の態度は変わるので、唖然とします。人間が嫌いになる瞬間です。

結局、マルコは育児放棄をする母親の元へと渡された後、ここは「おうちじゃない、おうちじゃない。」と言います。マルコが何を言っても誰も聞いてくれません。マルコは、「おうち」を探して母親の元を離れて彷徨い歩きます。そしてそのまま命を落とします。マルコの悲惨を新聞記事によって知ったポールは、裁判の関係者に事実を記した手紙を送ります。不謹慎な態度しか見せなかった法律家たちは、ポールの手紙を読んで自分の仕事の非情を知ります。感情はあっても、そうする事しか出来なかったのであり、判決は至極当然のものだったので、誰も悪くないのが現実です。差別は差別ではなく、偏見もなかったのです。誰もが、マルコを守る事は出来なかったのです。正しい とされている通りに事を進めたのに、ダウン症の子供の命を守れませんでした。嵐から守る盾になるルディの意思が無残に潰えました。
途中、ポールが感情的に「背が低くて太った知的障害児を引き取る人なんてだれもいない。自分たちを除いては。私たちには必要なんです。」と訴えるシーンがあります。理屈屋のポールが、感情的に言う台詞が印象深いです。受け入れがたい現実を受け入れなければ生きていけない社会が寂しいと思えます。ハッピーエンドではないけれど、幸せはたくさん描かれてあります。寂しさがあるから幸せの引き立つ素晴らしい映画でした。
 
 

最優秀外国語映画賞の行方・・・。

 投稿者:通行人  投稿日:2016年12月 3日(土)23時06分53秒
  師走に入り、わが国でも流行語大賞の発表を皮切りに、2016年のいろんな分野での総決算が行われている。映画や音楽、スポーツの世界でも・・・。

そろそろ海の向こうから伝わってきそうな2016年全米各地の映画批評家協会賞のニュース。ニューヨーク、ボストン、シカゴ、ロサンゼルス…とまあアメリカでは大体各州にそれぞれ映画批評家協会のような組織が存在する為、沢山の「賞」がある。さりとて馬鹿には出来ない。それらが年明けのゴールデングローブ賞やアカデミー賞の行方に繋がって行くからである。
日本の映画賞とは位置付けが違う。

そんな中で気になるのが、間もなく発表となる第89回アカデミー賞・外国語映画賞部門のショートリスト9作品である。この言わば一次選考を通過しなければアウト! 最終的なノミネート5作品は入れない。
日本代表『Nagasaki: Memories of My Son(『母と暮せば』)』は如何に?

あくまでもネット上での評判を見たら、日本代表『母と暮せば』はかなり評価が低い。て言うか、話題にもなっていないのが正直なところだろう。
投票権のある方々にちゃんとアピール出来ているのだろうか…?とさえ勘繰ってしまう。
幾つかのサイトを見てもどれも敗色濃厚なのである。

今年はボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞した関係からか(?)、チリの詩人でノーベル文学賞受賞者であるパブロ・ネルーダ氏の生涯を描いたチリ代表『NERUDA』や、命がけで地中海を渡る難民と漁村民の問題を扱ったイタリア代表『Fire at Sea』、その他ノミネート常連国のドイツ代表『Toni Erdmann』、イラン代表『The Salesman』の評判いいらしいけれど…。

インターネットがあるおかげで幾つかの予告編を見ることが出来たが、タイムリーな事を考えれば、『NERUDA』か???
 

原作いじった『古都』―がっかりの駄作でした。

 投稿者:シネランド  投稿日:2016年12月 3日(土)20時59分47秒
  我が街の映画館でも12月3日(土)から公開となった映画『古都』。
早速劇場に足を運んでみた。

何だかなあ…。

なるほど松雪泰子は上手に演じているとは思ったが、他が魅力ない。特に若手が…。
何故、あの川端康成の原作をいじくった? 現代に話をシフトした?
パリの風景は必要か? 若い観客に気に入ってもらいたかったのか?
外国での上映を視野にいろんな新しい要素を取り入れてしまったのか?

本作見終わったその日、家で手持ちの1980年製作『古都』(監督:市川崑/山口百恵引退記念映画)のDVDと、
BS放送から録画してブルーレイに焼いた岩下志麻主演の1963年製作の『古都』(監督:中村登)を連続で見終えたばかりだ。
1963年版はアカデミー賞の外国語映画賞部門に日本代表として堂々ノミネートされた映画である。
ちなみにその時の受賞作品はイタリア代表のフェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』である。
山口百恵の引退記念作品を映画館で見た時も、さほど高評価はしなかったと記憶しているが、
それでも名匠市川崑の独特の映像タッチに酔いしれたものである。
今回の2016年版リメイクは特に娘(橋本愛、成海璃子)の話になると興ざめしてしまった。
パリの風景が生きて来ないのである。東京で十分じゃないか。
ホント何で現代にタイムスリプさせなければならなかったのか? 理解に苦しむ。

某TV局の国民的番組も世代交代とやらでベテラン歌手がごっそりと落選したとか。素晴らしい原作の映画化に世代交代は果たして必要だろうか?
映画『風と共に去りぬ』を2016年のアタランタを舞台にして傑作が出来るだろうか?
京都の美しい風景が随所に出て来るが、下手くそな若手女優の演技を包み隠すにはいいショットかも知れないが…。
これなら京都の観光PR映画の方が良かったな!

多少期待していた分、期待を裏切られた感じがしないでもない。

【20点/100点満点】

(P.S.)
百恵引退記念の映画『古都』だが、飛び降り自殺した沖雅也と百恵(千重子)が会って話をする場面。後方は林の場面だ。
時代は昭和29年という設定なのですが、その林の向こうを猛スピードで走り去る自動車が映ってますよね(笑)
車種はわからないが、どう考えても昭和29年ではなく、映画が撮影された1980年(昭和55年)の自動車ではなかっただろうか(笑)
 

2016年公開外国映画TOP5に入れたい『ニュースの真相』

 投稿者:シネランド  投稿日:2016年11月26日(土)10時16分27秒
  >日本映画になぜこうした作品が生まれないのだろうか?

キネ三郎さんのおっしゃる通り、私も見終わって率直に感じたのがそこだ。
日本映画ではこうした政治色の濃い内容はとかく敬遠されがち。製作者側が特定の政党、組織、団体等からの圧力を嫌がって二の足を踏んでいるのかも知れない。
商売(興行的ヒット)にならない公算が強いだろうし・・・。

それにしても面白かった。見応えあった。傑作だと思う。
ヒラリー・クリントンが何故負けたかがよ~くわかる映画でもあった(笑)
アメリカ本国での一般公開は2015年10月30日。意外や評価が低いので驚きました。アカデミー賞、ゴールデングローブ賞総スカン状態なのだ。
伝わるところによれば、かなり製作者側の言い訳がましい弁解作品だから。
もっと言えば原題にある『TRUTH』(真実)には程遠い内容だからとあるけれど、本当の「TRUTH」はどこにあるのか?

ガセネタを信じて、ちゃんとした裏も取らず報道するなんてことは珍しくもないのだろうが、ことアメリカの大統領に関してはそうはいかない。
本当にそのあたりのことを上手に描いてくれていた作品だったと思う。
映画見ていて羨ましくも思えるのは、ちゃんとした実名を使っている事だ。
TV局も。新聞社も。そこで働いている連中も。勿論政治家たちも。当時のニュース映像も使用されているし・・・。
日本なら筋はなぞっているものの、肝心部分は仮名だらけで見る気損なってしまう(笑)

超大国アメリカでさえ、男の前に出しゃばる勝気な女はハッキリ言ってウザい存在なのだろうね。
女性の社会進出は悪い事ではないと思っているが、そういう私も自分がフェミニストかという「No.」と答えるだろうな。
何にせよ素晴らしい作品だったと思う。こういう映画が生まれるアメリカ映画の底力、度量の大きさのようなモノを感じるなあ。

レッドフォード演じるダン・ラザーよりも、ケイト・ブランシェット演じるメアリー・メイプスは迫力あったなあ。

【95点/100点満点】
 

『ニュースの真相』―本年屈指の傑作だ!

 投稿者:キネ三郎  投稿日:2016年11月16日(水)14時49分30秒
  この映画本当に見応えあった! もう一度鑑賞してもいいと思うくらいである。

トランプ次期米国大統領誕生に揺れるアメリカ、いや世界各国。
若者やヒラリー妄信者がどんなに抗議し、どんなにわめき叫ぼうが、あの暴言男がホワイトハウスの主になる。覆水盆に返らずだ。
つまらぬことにエネルギー注がず、2年後の中間選挙、4年後の大統領選挙を考えるべきが本当のあるべき民主主義の姿。

そんなこんなで見たものだから非常に面白かったのである!
マスメディアがまき散らすいい加減で特定な組織に有利な報道がいかに害毒であるか。
その情報の出所は? 信憑性は?
いろんなことが脳裏をよぎって画面にくぎ付け状態でした。

同じメディアを描いた日本映画に『グッドモーニング・ショー』なる愚作があったが、
アメリカ映画が本気を出せば、上手い役者使ってここまで密度の濃い骨太作品ができることの素晴らしさを改めて実感できた傑作である。

日本映画になぜこうした作品が生まれないのだろうか?
 

映画『種まく旅人夢のつぎ木』は愚作!

 投稿者:シネランド  投稿日:2016年11月12日(土)14時21分2秒
  亡くなられてもう18年経つ映画評論家だった故淀川長治氏(命日は11月11日)の言葉を思い出す。

「映画はファーストシーンと、ラストシーンで勝負する。名作と呼ばれる映画は、どれもファーストシーン、ラストシーンが素晴らしい…」と。

こんな映画は「名作」には成りえない!―そう言われたらそれまでだが、
それにしてもこの作品のファーストシーンのつまらなさは極みに徹している。
いわゆる「つかみ」に失敗したまま最後までチンタラチンタラが続くのである。
―何?ミュージカル女優を目指していただと?
アホぬかせ! そんな歌唱力でミュージカルを口にするな!
姉も馬鹿なら妹も馬鹿だ。
某バレーボールの実業団チームの正セッターを目指そうという設定だが、そんな身長で何ができる? ままごとバレーはよそでやってくれ!

脚本が悪い!
地方の活性化や、地方農業の未来を見出す話も申し訳ない程度に描かれてはいるが、所詮は主人公の志が低いし、
頭の中は“夢見る夢子さん”レベルだから、全体を通してみても絵空事としか思えない映画だ。
そりゃあ夢を抱くことは大切。目標を持って生きていくことの重要性はわかるが、
だからこそ腑抜けた脚本、体たらくな演技、緩慢な演出がすごく気になってしまったのである。

こんなレベルの作品にムキになる私もどうかしているだろうが、それでも実に許せない映画でした。
個人的にはまだ前作『種まく旅人くにうみの郷』の方が良かったなあ…。

【15点/100点満点】
 

「リトル・ボーイ/小さなボクと戦争」-やわな映画もあったもんだ。

 投稿者:キネ三郎  投稿日:2016年10月13日(木)16時32分35秒
  映画「リトル・ボーイ/小さなボクと戦争」を見た。
まあ何と甘っちょろい作品だこと!

子供の視点からみる戦争の悲劇を描いた映画に秀作は多い。
「禁じられた遊び」「抵抗の詩」「さよなら子供たち」などなど・・・。

ドンパチ、ドンパチの銃撃戦を描かずとも、戦争が一般庶民(もちろん子供たちも含めて)にもたらす悲劇-胸が締めつけられる思いを何度したことか。

今回の映画「リトル・ボーイ/小さなボクと戦争」は参った。こんな生ぬるい内容に感動する方もいる事実に驚いた(映画は人それぞれだからね)。
過去の事実といえど、特定の国や人種を攻撃するのは良くないという風潮が製作者側にあったのでしょうか? 私にはお花畑の夢見る夢子さんの戯言としか思えなかった。
あの子供がかえって嘘臭く、うっとうしいのだ。

以前「縞模様のパジャマの少年」という映画があった。
ナチス将校の息子と収容所で暮らすユダヤ人少年との友情話(あり得ないって!)
この二人の少年が最後はガス室で・・・(あり得ないって!)
第二次世界大戦中に、ナチス関係者とユダヤ人が、いくら少年とはいえ仲良くなる設定など馬鹿馬鹿しくて見ていられなかった。大体近寄ることすら出来んだろうに・・・。

むしろスペイン映画「蝶の舌」の方が良かった。
どんなに親切で、自分を理解してくれている素晴らしい先生であっても、どんなに大好きで尊敬していた先生であっても、政情不安の中で自分が生き残って行くためにはその先生に罵声を投げかけなければならない不条理―もうあのラストは泣けました。

戦争って決してきれいごとではないんだよな。
今回の映画はその部分がとてもダメだと思いました。
 

「ハロルドが笑うその日まで」は消化不良だ!

 投稿者:キネ三郎  投稿日:2016年10月 6日(木)16時32分27秒
  「な~んじゃい、これは! 期待ハズレもいいところ」
これが見終わった後の率直な感想である。

確かにいろんな業種で、その町の代表的な老舗店が次々と進出する全国展開の大型店によって閉店・廃業を余儀なくされている現実。
ランドマーク的存在だった駅前のデパートでさえ撤退する時代である。
子供時代からなじみの深かった映画館も近所に出来たシネコンにあえなく撃沈。

だが、映画はそこを掘り下げて描くわけではなかった。
さりとて復讐劇として面白く描くことにも中途半端でした。
予告編を見たときは確かに期待した。
「これはちょっと面白いかもね・・・」と。
その一方で、どう落としどころを描くのか心配もあった。
何せ天下の「IKEA」の名前をそのまま使用しているのですからね。
だから映画の中盤くらいから「やはりそうなるよなあ・・・」という嫌な予感が的中。
「IKEA」への配慮からか、IKEA進出が絶対悪のようには描けなかったわな。無理なかろうよ。

巨大な黒船には勝てません!
離婚した息子と狭いアパートで親子男同士で仲良く酒でも飲んで憂さ晴らししてくださいな。
 

映画『緑はよみがえる』

 投稿者:シネランド  投稿日:2016年10月 2日(日)11時28分55秒
  どこかのTV局が製作したドキュメンタリー映画のように声高に「戦争反対!」と叫ぶシーンがあるわけではない。
激じゃくって涙流しながら体制側に抗議している場面もない。プラカード掲げているシーンもあるはずはない。
月夜に照らされる雪原の美しいこと!
しかし、塹壕の中で寒さに震え、死の恐怖に怯え、平和だった頃の家族との思い出を胸にしまっている兵士たちの姿に涙する。
彼らの置かれている状況だけで戦争のむごたらしさが十分伝わってくる。
敵の砲弾が飛んでくるシーンは幾度が出て来るものの、表だって敵味方の戦闘シーンはない。
塹壕の中から、時には小さなのぞき穴から外を見る兵士たちの姿。見えない敵。

エンディングで第一次世界大戦当時の実写映像が出て来るが、後に語られるナレーションと共に胸を締め付けられた。
戦争が終わって(1918年)平和な時が来て緑はよみがえり、わずか30年余りの後(1939年)、再び世界は戦争の渦に巻き込まれていった。

今再び平和な時が来て緑はよみがえっていると思いたいのですが・・・。
秀作です!

【90点/100点満点】
 

映画『ロング・トレイル!』

 投稿者:シネランド  投稿日:2016年10月 1日(土)17時33分10秒
  まあ理解はしていたけれど、改めて主演のロバート・レッドフォードの顔が画面に映った時、
「また老化が進んだな」と思わざるを得なかった(笑)。
映画『追憶』で、あの白い軍服を着たままバーカウンターの椅子に座ったまま寝ていたあのカッコイイ男は何処いった?

今回の映画、共演のニック・ノルティとのトレッキング道中の話(この映画のメイン・ストーリー)が実に退屈でつまらないかったので本当に困った。
ウダウダウダウダと年寄りの繰り言を聞かされている気分で仕方なかった。

それでも、途中に出て来る「アパラチアン・トレイル」の素晴らしい風景が睡魔を追っ払ってくれた。
もう最高に素晴らしかったですね。エンド・クレジット前にも出てきて幸せ。
この作品で見応えがあったのはその部分だけである。

【40点/100点満点】
 

「ディストラクション・ベイビーズ」は期待ハズレの愚作!

 投稿者:キネ三郎  投稿日:2016年10月 1日(土)15時26分49秒
  映画を見ている最中、すごくイライラした気分にさせられた。
何度か予告編を見て本編の観賞を楽しみにしていたのですが、全くの期待はずれ。大ハズレでしたわ!

チンピラ同士の喧嘩・小競り合いならばまだ良かったのですが、事が大きくなっていく過程で、細部にわたっての描写に丁寧さや緻密さが感じられず、アンチ・ヒーローをアンチ・ヒーローとして最後まで描けなかった失敗作だと言えようか。

★いくら地方都市が舞台とはいえ、松山市は四国最大の人口を抱える都市だ。その中心部の繁華街の裏通りで、顔からひどい出血するくらいの喧嘩をやってる者がいたら、誰かは警察に通報するだろうよ。
―誰も来ません。映画撮影のため一般人は通行禁止でしたか?

★コンビニで万引きした若い女性には気がついたが、店内で金も払わず堂々と商品の袋破って食べる男に気がつかない店員&警備員がいるのか松山じゃ?

★人を殺害して、安易に故郷(愛媛県・三津浜)に帰って来た主人公(泰良)。自宅周辺に警察の捜査員たち張っていなかったですか? フリーパスですか?
「愛媛県警ナメとんか!」と叫びたくなるラストでしたね。
あの部分こそ、「太陽がいっぱい」のラストに似せて警察に主人公が捕まるか、もしくは銃で撃たれるのは主人公でなけりゃ・・・。

最近ただ単に奇をてらっただけの映像が多いように感じますねえ。

 

映画『ブルックリン』は傑作である!

 投稿者:和樹  投稿日:2016年 9月18日(日)17時30分56秒
  僕も『ブルックリン』は大好きな作品である。
2月に公開された『キャロル』でも同じような事を感じたのですが、
1950年代の雰囲気がにじみ出ていますよね。

アメリカに行くのも当時は何日もかかる船旅。故郷に残してきた母や姉との連絡は手紙。
緊急事態の場合だって交換手による国際電話(電話代高かったはずだ)。
その他街並み、女性たちの衣装、自動車、家の調度品etc.とても素敵でした。
だからこそ劇中で描かれる恋のゆくえにドキドキしながらも感動できるのである。
これが数時間のジェット機移動。スマホ使用のメール。
現在のニューヨークだったら興ざめしていたところだ。

個人的な意見ですが、今年のベストテンに加えてもいい作品だと思う。
 

韓国映画「王の運命(さだめ)-歴史を変えた八日間ー」

 投稿者:キネ三郎  投稿日:2016年 9月16日(金)14時37分50秒
  以前はよく見ていた韓国映画だが、日本で上映されるもの、取り分け地方都市で上映されるものはどうしても限られてくる。韓流ファン相手の作品が上映番組に選ばれてしまう。仕方のないことですが・・・。

今回見たのは「王の運命(さだめ)-歴史を変えた八日間-」である。

久々に見たコリアン作品だったせいか、よくできた韓国大河ドラマだと思った。
NHKで日曜夜に放送されていたTVシリーズ「イ・サン」を楽しみに見ていたから、
この映画の後の話や登場人物のことを思い出しながら大変面白く見ることができました。

韓国作品にも当たり外れは多いけれど、これは傑作だと思いました。
調べてみるとこの作品がアカデミー賞外国語映画賞部門での韓国代表だったそうですってね。
わかるわかる! でもアカデミー会員にはこのドロドロした内容理解できるだろうか?
無理だと思うな。

とにかく久々の感動作である。
 

映画「ブルックリン」感動です!

 投稿者:キネ三郎  投稿日:2016年 9月13日(火)14時49分49秒
  いいなあ! 見終わった後、率直に感じたのは「こんな映画を久しく見ていなかったなあ」ということだ。

主役のシアーシャ・ローナンが素敵です。
取り立てて絶世の美人というタイプの女優さんではないが、1950年代の雰囲気を感じさせてくれています。
モチロン昨今の映画だから随所にCG加工処理が施されているのでしょうが、ちっともわずらわしさを感じません。エイリアンやモンスターも出てきませんし(笑)

イタリアン男との恋もいいねえ。
ラストシーンが彼氏の大好きなメジャーリーグの(ドジャース戦の行われている)スタジアム一角だったら文句なし!と思ったほど。

つまらなそうな作品を見るくらいなら、もう一回映画「ブルックリン」を見ても損はないとすら思っています。
 

「ポセイドン・アドベンチャー」

 投稿者:映画おやじ  投稿日:2016年 9月 7日(水)10時10分42秒
  先日、午前十時の映画祭とやらで「ポセイドン・アドベンチャー」という作品を見てきた。
懐かしかったなあ!
年齢がばれるが、日本初公開リアルタイムで見ています。
春休み友人と大阪・梅田にあった洋画封切館「北野劇場」まで見に行ったこと覚えています。まだあの頃はナビオ阪急の建物さえなかったよな。

さて映画だが、
「パニック映画」というジャンルは今でも通用するのだろうか?(笑)
今やこれでもかというくらいCG映像を駆使して昔では考えられなかった映像を楽しませてくれる。
それ故、「インデペンデンスデー:リサ―ジェンス」や「シン・ゴジラ」を見た後でこの「ポセイドン・アドベンチャー」を見たら、
そりゃあ確かに迫力&リアル感は見劣りするかもしれないが、
それでもじっくりと43年前に日本公開された映画に酔った。
迫り来る水の恐怖。力尽きて真っ逆さまに落ちていく乗客。閉ざされた空間の中で右往左往する生存者たち。
今回はシネコンの小さなスクリーンだったが、「北野劇場」では70ミリ上映でした。あの時の方が恐怖感いっぱいだったように感じましたね。

こういう作品がDVDやブルーレイじゃなく、映画館のスクリーンで上映される機会が増えるといいですね。
 

傑作「帰ってきたヒトラー」をようやく観賞

 投稿者:中道支持者  投稿日:2016年 9月 6日(火)14時17分23秒
  遅ればせながらミニシアターでスマッシュヒットしているドイツ映画「帰ってきたヒトラー」を見た。

なかなか良くできた作品である。
多くの方が感じているように、日本では絶対といってよいほど製作出来ないタイプの作品だろう。
明治天皇や乃木希典を描いた作品はかつてあったが、日本映画における昭和天皇、ましてや東条英機を2016年によみがえらせる作品など企画段階で没にされてしまうだろう。
そういう観点では本当に今回「帰ってきたヒトラー」を製作した関係者に頭が下がる。

以前インドネシアで起きた大虐殺事件を扱った映画がアカデミー賞外国語映画賞部門にノミネートされたことがあり、その後同じ監督が、同じ大虐殺事件を反対側の立場から描く作品も公開された。本来そうあるべきだと思ったね。
沖縄の米軍基地問題でも、ドキュメンタリー作品として上映されるのは常に反対派のことばかり。賛成派の意見も聞きたいのだが絶対に公開されないよね。これでは判断のしようがない。

今回の「帰ってきたヒトラー」を観賞しながら、ふとそんなことを思った次第である。
 

2016年版「ベン・ハー」は失敗作!

 投稿者:和樹  投稿日:2016年 9月 4日(日)11時43分43秒
  8月下旬、3泊4日の台北旅行に出掛けた。
今回はある目的があっての旅行。それは見たい映画があったのです。

日本でも当初は今年の8月に全国一斉公開される予定だったのですが、大人の事情とやらで(?)来年1月に延期。日本が多くの外国諸国の中では一番遅い公開になるそうです。というわけで、予定通り8月公開されている台湾まで出掛けた次第であります。実は台湾ってアメリカ映画の公開は日本より早いのが通例だとか。あのSWですら昨年12月18日全世界一斉公開…のはずが、台湾は12月17日でしたものね。

で、今回外国まで出掛けて見たかった作品とは「ベン・ハー」である。

「ベン・ハー」といっても、あの名作中の名作、アカデミー賞作品賞はじめ全11部門で受賞した作品のリバイバル上映ではない。2016年製作のバリバリの新作(リメイク版ですが)だ。
期待して宿泊先ホテルから一番近い映画館を選んで出掛けた。

★似て非なるもの★
―これが見終わったあとの率直なる感想である。
チャールトン・ヘストンがアカデミー賞主演男優賞を獲得したあの名画をイメージしてはいかん! 2016年版は「史劇」ではなくCGを駆使したアクション映画なのである。
今は無き「テアトル東京」「新宿ミラノ座」で上映された70mm大作の感動は私にはなかった。ごく普通の映画と大差ない印象です。

むやみに往年の名作をリメイクするべきではない。確かに1959年版もリメイク作品ですが、私のとっての映画「ベン・ハー」はあのウィリアム・ウィラー監督のMGM作品を置いて他にはないのです!
 

「シング・ストーリー 未来へのうた」

 投稿者:辛口映画マニア  投稿日:2016年 9月 2日(金)13時53分41秒
  映画レヴューサイトをいろいろ渡り歩いていたらこちらにヒットしました。痕跡を残したいと思います(W)

映画「シング・ストリート 未来へのうた」

なかなか感動に値する作品だったと思います。
80年代のちょっとマニアックなUKミュージックファンには心動かされる部分があったのではなかろうか。
兄貴の存在がいいよなあ。あの兄貴なくしては弟や仲間たち、更には彼女との恋の行く末も上手く行かなかったのではなかろうか・・・。

ただ一言注文付ければ、ラスト―多くの観客は拍手喝采なのでしょうが、【金もなし】【(ロンドンに)ツテもなし】の状況ではどうやって食っていくの? 世の中そんなに甘くないぜ!

ま、所詮は映画の戯言だからそんなにむきになることないでしょうが・・・。

(★★★★/5つ★満点)

 

『サウルの息子』VS『フランス組曲』

 投稿者:通行人  投稿日:2016年 2月17日(水)16時26分38秒
  大阪・シネリーブル梅田で上映が始まったハンガリー映画『サウルの息子』を見てきた。エグい! 凄まじい内容であった。
ドキュメンタリー映画『ショア』を9時間近く鑑賞し終えた時のことを思い出しましたね。
見終わって何がしたかったか? 外の新鮮な空気を吸いたかったのと、平和な日本に住み、いろんな映画を楽しむことができる時代に生きていることを神様に感謝したかった。
来たる米・アカデミー賞では最優秀外国語映画賞獲得は99.999%間違いないと思う傑作でした。今年の外国映画TOP5には間違いなく挙げられるね。

その一方で、先日本当につまらない(最初から最後まで感情移入出来なかった!)映画がある。『フランス組曲』だ。
敵対するドイツ人将校との許されない恋…まあ何と甘っちょろい話だこと!
この映画見ている最中、収容所で虐殺されたユダヤ人があの世で怒り心頭ではないかと思った次第です。
本当に少女漫画に酔っている方、夢見る夢子さん向きの作品である。

何が駄目かって、ハッキリ言います。【言語】です!! 映画のお約束事なのでしょうね。
イギリス資本が入っている映画だから仕方がなかったとはいえ、フランスの片田舎の住民(当然フランス国民)が英語で会話している。そこへドイツ軍が侵攻してくる。まあドイツ人同士はドイツ語で会話していたが(それが本来当たり前)、広場にてフランス国民に対しドイツ人将校が伝達事項をする時にだって通訳を介さずすべて【英語】なのだ。
言語って大切でしょ。戦争中なんでしょ。相手の暗号文を解読していったり、極秘情報を傍受する時だって、手話でやるのですか?
ちゃんと【言語】が重要なキーワードになっているでしょ!
そのあたりのこと何~んも考えずに、情緒感たっぷりに描いた絵空事でした。
『ヴェルサイユの宮廷庭師』という映画もそうだったが、フランス国王ルイ14世はじめ全員が英語を話している。
これも映画のお約束ごと。最近は映画館での外国映画も日本語吹替え版が当たり前となった時代だ。
ドイツ兵やフランス国王が英語話そうが、中国語話そうが、スワヒリ語だって問題ないのでしょうな。

とにかく、
☆『サウルの息子』・・・100点/100点満点
★『フランス組曲』・・・15点/100点満点
 

本年最初の愚作『さらばあぶない刑事』』

 投稿者:通行人  投稿日:2016年 1月30日(土)20時57分41秒
  TVの正月特番としてならいいかも知れないが…。
約二時間、最初から期待などしていなかったから出来が悪くても腹は立たなかった。
これが今日本の観客に支持される映画なのかと思うとため息が漏れる。
まあ製作している側、演じている側、そして見ている(観客)側、三者三様がこの低レベルで合致しているからこそ商売が成り立つ。それもメデタシかな。

刑事ドラマも派手なアクション、シリアスからコメディまでいろいろあるけれど、
こんないい加減なもので笑ったり、泣いたり、ハラハラドキドキしたりするほど私はノー天気ではありません!
ところで若手の夕輝壽太くんが悪役で重要な役柄に起用されていたが、ミスキャスト感は拭えなかった。
一生懸命やっていたとは思うが、シャンプーCMボーイのような可愛い顔立ちが邪魔して迫力に欠ける。
吉川晃司も映画『ベトナムの風に吹かれて』よりはマシだが、これも悪の親玉としては力量不足。
見終わった後な~んも残らない作品。横浜の美しい夜景ショットですら何にも感動しない在り来たりなシーンだ。
映画を真面目に撮ろうという意識があったのか否か甚だ疑問の残る作品だった。

面白ければ何でも許されると勘違いしていないか???
内向き志向の日本映画界―その典型なる愚作である。
 

『ベトナムの風に吹かれて』という名の愚作に接して…。

 投稿者:通行人  投稿日:2016年 1月23日(土)23時28分37秒
  実は時を前後して『アクトレス~女たちの舞台~』という外国映画を見たのだが、
本当にこの作品の主役である松坂慶子が、いかに大根役者であるかを再確認できる本作であった。だが、こうした愚作に観客は何故か多く集まる。

演技派女優たちが見事なくらい演技の火花を散らす作品よりも、
「パブロフの犬」のごとく頭脳を使わず、条件反射的に笑って泣いて、理解できるレベルの作品が観客には受けるらしい。

ベトナムに出掛けてホームドラマごっこやってみました…って感じの映画だ。
認知症の母を仕事先のベトナムで面倒を見る娘。だが、その大変さがちっとも伝わって来ない。彼女の周囲はみんないい方たちばかり。悪い人間は出てこない。
松坂慶子演じる主人公みさおが、ハノイの日本語学校で日本語を教えているシーンは、正にチーチーパッパのお遊戯レベル。
見ている観客が赤面してしまうほどの恥ずかしいまでのチンケな描写である。

いろんな問題点を真正面からぶつけるでなく、深堀りして行くでなく、ただ上澄み液をすくったような綺麗ごとや情緒感で物語が展開していく…。
何たる甘ちゃん作品。はっきり言って脚本の出来が悪い!
日本人とベトナム人との間に生まれた子供のことや、認知症を患っているという大女優のこと。更に昔付き合っていた男とのこと…いろんなことをあれこれ入れ過ぎたようにも感じたなあ。もっと焦点を絞って作品に集中したら、もしかして傑作になっていたかも…。
吉川晃司なんて必要ない! 何の為にあの出演場面がある?

出来の悪~い映画に付き合わされてしまったようである。
次はもっと上手い女優が出るマトモな作品を見なけりゃいかんな!
 

竹野内豊の大根役者ぶりを再確認できた映画。

 投稿者:通行人  投稿日:2016年 1月 6日(水)13時57分7秒
  2016年、映画館での映画鑑賞事始めである。私が最初に選んだ(実際は自ら選んだ訳ではなく、試写会に応募して幸運にも当選したのである)作品は日本映画『人生の約束』であった。

取り立ててけなす作品ではないが、さりとて涙を流して大絶賛するものでもない。
ホームドラマは好きなジャンルではあるが、TVドラマに毛が生えたようなレベルの内容ではないだろうか。
上映時間2時間、私はず~っと“主人公中原祐馬役の竹野内豊はミスキャスト!”という印象を捨て切れなかった。
あらゆる場面で竹野内が出てくると、彼ひとりだけ浮いているような気がして…。
取分け江口洋介と比較すれば(彼は最近ホント上手くなったよなあ)するほどその色合いが強くなっていった次第である。
それ故、クライマックスの「新湊曳山祭り」での曳山(山車)を曳くシーンも、本当なら感動して心を震わせただろうが、それほど響かなかった。
勿論祭りそのもののシーンは壮観だったとは思いますが…。
それからライバル他者を蹴落とし、IT業界のトップに君臨する企業戦士であるCEOにしてもいささか力量不足だし、その人物像の描写もかなり弱い。
彼を支えるべく共演者たちの上手さに救われた格好の作品だと思っている次第です。

新人の高橋ひかるさんにはちゃんとした演技指導をすべきだったと思うな。
邦画っていつも(新人)と断り書きの文字が出るが、新人だからって演技に甘えが許される訳はなかろう。日本映画の弱い一面を見たような…。

全体見終わって言えること―悪い作品ではないが、イマイチ面白くなかった最大の原因は竹野内豊の大根役者ぶりに尽きるだろう。
私の評価は【60点/100点満点】である。




 

2015年外国映画ベストテン発表

 投稿者:通行人  投稿日:2016年 1月 1日(金)19時48分20秒
  昨年(2015年)も沢山の映画を見てきた。
しかし、地方都市暮らしの映画ファンゆえに、大都市の映画館のように地味だが良質な作品と沢山出逢うチャンスもない。そこはご勘弁願い、独断と偏見に満ちた(?)2015年外国映画の10傑を発表したいと思います。

【第一位】セッション
【第二位】アメリカン・スナイパー
【第三位】バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
【第四位】ナイトクローラー
【第五位】人生スイッチ
【第六位】妻への家路
【第七位】コードネームU.N.C.L.E.
【第八位】ワイルドスピードSKY MISSION
【第九位】チャピー
【第十位】007スペクター
(次点)スター・ウォーズ フォースの覚醒

上位3作品は不動の順位である。
4位以下は正直順番が入れ替わっても大差ない。
(TOP3と4位以下の差は大きい)
そう縮まりそうでなかなか縮まらないモンゴル横綱と日本人力士との隔たりのようにすら感じる。
次点にSWの新作をあえて持ってきたのは、内容的にはそれほど買っていないが、ついに7作目を観賞出来た喜びからである。
その為に『博士と彼女のセオリー』『裁かれるは善人のみ』『薄氷の殺人』『女神は二度微笑む』等は選外とした。
 

映画『シネマの天使』は100点満点で15点!

 投稿者:通行人  投稿日:2015年11月22日(日)10時45分47秒
  映画『シネマの天使』を見てきた。

映画ファンならば誰にだって思い出深い映画館がきっとあるはず。
広島県福山市にあった映画館「シネフク大黒座」の閉館は私も映画ファンの一員として淋しい限りである。
それを題材にした1本の映画が誕生に少なからず期待はしていたが…。
確かに劇中ところどころ胸に込み上げてくるものを感じたけれど…。

全体を通して“何と陳腐な出来なことか!”と断言せざるを得ない。
122年続いた歴史ある映画館閉館にまつわる話は何とか我慢できたが、
若者男女2人の話―いわゆる「夢のシーン」が実につまらないのである!
このくだりを削除して別の話に置き換えてくれ!と叫びたいくらいだった。

二十歳過ぎそこそこの小生意気な若造が“《大黒座》で自分の映画を掛けたいって夢は子供なりに本気だったんだよ…”しゃらくせえ!
“世界一のパティシエになりた~い!”って能登から横浜にケーキ職人の修行に出て来ながら、恋愛にうつつをぬかす馬鹿娘のドラマを思い出しました。

こういう作品は、ベテランの俳優使って、例えば定年間近の男(まあ女性でもいいが)が主人公。彼(彼女)が歩んできた人生。その生きた時代の世相や人々との関わり。更にはその時々でスクリーンを飾っては消えていった幾つもの作品を並行して描かなきゃあねえ…。
観客たちに「そうだよなあ。俺たち(私たち)の時は○○だったよなあ…」と思わせて感情移入させてくれなきゃ。

若い連中の夢のシーンや台詞にも何~も感じなかっただけでなく、むしろ腹立たしくも感じた。突然商店街の真ん中でダンスシーン見せられたってねえ…。それも観客を圧倒するような見事なダンスなら拍手喝采なのだが、お遊戯レベルじゃどうも…。
安モンの新興宗教のCMみたいな「仙人」の登場シーン。“足湯に浸かってんのかい?”と思ったよ(笑)実にセンスのない描写でした。
何処かの作品からパクったような内容にも少々腹が立つ。

『ニューシネマ・パラダイス』や『ラストショー』『スプレンドール』と比較しては如何ことはわかっているが、本当に出来の悪い脚本だったなあ…と思わざるを得ません映画でした。

期待を裏切られた作品である。100点満点の「15点」が精一杯の評価である!
 

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